セクシュアルハラスメントについては、男女雇用機会均等法において定義が設けられております。
そこでは、「職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、それを拒否したり抵抗したりすることによって解雇、降格、減給などの不利益を受けることや、性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に重大な悪影響が生じること」と規定しております。
以上の定義のとおり、セクシュアルハラスメントは2つの類型に分けて考えられておりますので、以下では、それぞれの類型の概要をご紹介いたします。
このページの目次
1 対価型セクシュアルハラスメントについて
対価型セクシュアルハラスメントとは、労働者の意に反する性的な言動に対する従業員の対応(拒否や抵抗)により、その労働者が解雇、降格、減給、労働契約更新を拒否される、昇進・昇格の対象から除外される、客観的にみて不利益な配置転換をされる等の不利益を受けることを指します。
具体的には、
①性的な関係を要求したが拒否されたので解雇するケース
②人事考課などを条件に性的な関係を求めるケース
③職場内での性的な発言に対し抗議した者を配置転換するケース
等です。
2 環境型セクシュアルハラスメントについて
環境型セクシュアルハラスメントとは、従業員の意思に反する性的な言動により労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなどその労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることを指します。
具体的には、
①性的な話題をしばしば口にするケース
②恋愛経験を執ように尋ねるケース
等です。
セクシュアルハラスメントが許されない行為であることは言うまでもないことですが、セクシュアルハラスメントは、企業の社会的な評判に大きな影響を与える可能性がある問題であり、また、そもそも、企業がセクシュアルハラスメントについて適切な対応を取らない場合には、民法715条に基づく使用者責任、職場環境配慮義務違反の債務不履行責任、安全配慮義務違反に基づく債務不履行責任等によって、企業についても従業員から損害賠償請求を受ける可能性があります。
そのため、セクシュアルハラスメントの問題が企業内で発生した場合には、適切な対応を取ることは企業にとって必須となっております。
当事務所では、労働問題・トラブルの予防策から、実際に生じた問題・トラブルへの対応まで、幅広く取り扱っておりますので、セクシュアルハラスメントに関する問題が発生した場合の対応等に関して、不安や悩みがある方、お困りのことがある方は、お気軽にご相談ください。

有森FA法律事務所の代表弁護士、有森文昭です。東京大学法学部および法科大学院を卒業後、都内の法律事務所での経験を経て、当事務所を開設いたしました。通関士や行政書士の資格も有し、税関対応や輸出入トラブル、労働問題など、依頼者の皆様の多様なニーズにお応えしています。初回相談から解決まで一貫して対応し、依頼者の最良のパートナーとして、共に最適な解決策を追求してまいります。