輸入手続に関する業務は、複雑な通関手続や法規制の遵守が求められるため、トラブルが発生しやすい分野です。
貨物の輸入手続の遅延や差し止め、課税価格の計算のミス、輸入が禁止された品の混入など、どのようなケースであっても適切に対応することで被害を最小限に抑えることが可能です。
本記事では、輸入手続に関連する主なトラブルの具体例を交えつつ、対応方法についてご紹介していきます。
このページの目次
1 輸入手続における主なトラブルの例
輸入手続でよく見られるトラブルには、以下のようなものがあります。
(1)輸入通関手続が遅延する
輸入申告書の記載ミスや必要書類の不備、税関による検査対象となった場合、貨物の輸入通関が大幅に遅れることがあります。
この遅延は、取引先との信用問題や追加の保管費用の発生など、事業運営に大きな影響を与える可能性があります。
(2)関税の過大請求や不足納付が発覚する
輸入品のHSコードの誤りや特恵関税の適用漏れが原因で、関税を過大に支払ったり、不足納付が追徴されるケースがあります。
不足納付の場合、追徴課税やペナルティが課される可能性があり、迅速な対応が求められます。
(3)輸入禁制品の混入
知らない間に規制対象の商品や輸入禁止品が混入していた場合、税関で貨物が差し止められるだけでなく、場合によっては刑事責任を問われることもあります。
2 弁護士に相談することで得られるメリット
輸入手続でトラブルが発生した場合、弁護士に相談することで以下のようなメリットを得ることができます。
(1)法的なアドバイスを受けられる
税関手続や関税法、輸入規制など、専門的な知識が必要な問題について、適切な法的アドバイスを受けることができます。
これにより、手続きの修正や適切な対応が可能となります。
(2)交渉力の強化
取引先との交渉では、法律の専門家である弁護士が関与することで、より有利な条件を引き出せる可能性があります。
また、税関や通関業者とのやり取りの中で専門用語が多数使用されて困っている場合には弁護士が一緒に対応することで適切なやり取りを行うことができます。
(3) トラブルの迅速な解決
弁護士に依頼することで、トラブルの解決に向けた最善の方針を迅速に立案できます。
これにより、ビジネスへの影響を最小限に抑えることができます。
(4) リスクの軽減
弁護士はトラブル対応だけでなく、将来のリスクを予防するための提案も行います。
契約書の作成や税関対応のチェック体制の構築など、長期的なリスク管理が可能です。
3 輸入手続においてトラブルが発生した場合には弁護士にご相談ください
輸入業務でトラブルが発生した場合、弁護士に相談することは迅速かつ適切な解決への第一歩です。税関対応や契約問題、さらには将来のリスク管理まで幅広くサポートを受けられるため、事業の安定運営に大きく貢献します。
トラブルが発生した際には、一人で抱え込まず、ぜひ輸入や輸出に関する手続等に詳しい弁護士にご相談ください。適切なサポートを得ることで、輸入業務における課題を乗り越え、ビジネスの成長を実現しましょう。

有森FA法律事務所の代表弁護士、有森文昭です。東京大学法学部および法科大学院を卒業後、都内の法律事務所での経験を経て、当事務所を開設いたしました。通関士や行政書士の資格も有し、税関対応や輸出入トラブル、労働問題など、依頼者の皆様の多様なニーズにお応えしています。初回相談から解決まで一貫して対応し、依頼者の最良のパートナーとして、共に最適な解決策を追求してまいります。