輸入貨物の課税価格はこのように決定されます!

本日は、貨物を輸入する場合の課税価格の決定方法の原則の概要をご紹介いたします。
課税価格の決定方法の原則に関する法令上の規定は、非常にテクニカルなものとなっている部分があり、理解が難しいものといえます。
もっとも、貨物を輸入する方には是非ご理解いただきたい内容となりますので、本日ご説明する内容をご参照いただけますと幸いです。輸入する貨物の課税価格の考え方を確認したい等ございましたら、お気軽に当事務所までご相談ください。

1 課税価格の決定方法の原則について

課税価格の決定方法については、関税定率法4条から4条の9までの規定で定められております。
そして、課税価格の決定方法の原則は、関税定率法4条で規定されております。
具体的には、同条では、輸入貨物の課税価格は、当該輸入貨物の取引価格(現実に支払われた又は支払われるべき価格に、その含まれていない限度において、輸入港までの運賃等の加算要素を加えた価格)とする旨を規定しています。
しかしながら、この原則的な課税価格の決定方法は、輸入貨物に係る輸入取引に特別な事情がある場合(買手による輸入貨物の処分又は使用の制限、輸入貨物の課税価格の決定を困難とする条件が輸入取引に付されている場合等)には適用されませんので、注意が必要です。
以上の原則的な方法を利用することが出来ない場合は、課税価格の決定方法の例外として、関税定率法4条の2以下の規定に従って課税価格の決定を行うこととなります。

 

2 課税価格の決定方法の例外について

課税価格の決定方法の例外は、以下の①から③のとおり規定されております。
基本的には、①を優先利用することとなり、①の方法を利用できない場合には、②の方法を利用することになります。そして、①及び②の方法のいずれも利用することが出来ない場合には、③の方法を利用することになります。このように、課税価格の決定方法の例外が適用となる順番等についても法令上規定されておりますので、注意が必要です。
①関税定率法4条の2:同種又は類似の貨物に係る取引価格による課税価格の決定
②関税定率法4条の3:国内販売価格又は製造原価に基づく課税価格の決定
③関税定率法4条の4:特殊な輸入貨物に係る課税価格の決定

 

課税価格の決定方法の概要は上記のとおりですが、輸入申告等の時までに変質又は損傷があった貨物の場合等、一定の場合には、上記で説明した課税価格の決定方法ではなく、それぞれの貨物に関して、特別な方法により課税価格を決定することとなりますので、この点についても注意が必要です。

繰り返しとなりますが、課税価格の決定方法は非常にテクニカルな内容となっている一方で、貨物を輸入する場合には、是非理解しておいていただきたい内容となりますので、ご不明な点等ありましたら、お気軽に当事務所までご相談ください。

 

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