配転命令が制限される場合について

従業員の配転は、企業の人事の一環として、労働契約上特段の合意がない限りは会社が自由に決定できるとお考えの経営者の方は多くいらっしゃいます。
しかしながら、一定の場合には、特段の合意がないにもかかわらず配転命令が無効と判断される場合もありますので注意が必要です。
本日は、このような判断をした裁判例をご紹介いたします。
ご参照いただけますと幸いです。

 

1 ジャパンレンタカー事件(津地判平31・4・12労経速2396・34)

原告の勤務先をA5店又は近接店舗に限定する旨の合意が成立しているとまではいえないとしても、具体的な原告の事情からすれば、被告会社には、原告の勤務先がA5店又は近接店舗に限定するようにできるだけ配慮すべき信義則上の義務があるというべきであり、本件配転命令が特段の事情のある場合に当たるとして、権利濫用になるかどうか判断するに当たっても、この趣旨を十分に考慮すべきであるといえる。
また、アルバイトにすぎない原告を配転してA6店に補充しなければならないほどの事情を認めることはできず,この観点から本件配転命令が必要であったとは認め難い。
したがって、本件配転命令は権利の濫用として無効というべきである。

上記裁判例は、あくまでも従業員の特殊な事情に基づく判断ではありますが、具体的な事情等によっては、特段の合意がない場合でも、信義則上の義務として会社の配転命令権が制限される可能性がある点は非常に重要ですので、是非ご注意ください。

 

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