「●●税関の調査第●部門の●ですが、、、」
ある日突然、会社にかかってくる税関からの電話。
多くの経営者や担当者の方の中には、「何か悪いことをしたのか?」、「逮捕されるのか?」とパニックに陥る方もいらっしゃると思います。
しかし、事後調査は定期的に行われる行政調査であり、必ずしも犯罪の嫌疑があるわけではありません。重要なのは、最初の電話から実地調査当日までの「初動対応」です。
このページの目次
1 税関からの連絡:それは「調査」かどうか
税関からのアプローチには段階があります。
単なる電話での照会なのか、資料の提出要請なのか、あるいは日程を決めて会社に来る「実地調査(事後調査)」なのかを確認しましょう。
「来月、2日間ほどお時間をいただけますか?」と言われた場合は、本格的な事後調査です。この時点で、日程調整を即答する必要はありません。
「担当者の予定を確認して折り返します」と伝え、きちんと対応できるように時間を調整することが鉄則です。
2 調査当日までに準備すべき資料と心構え
調査官は「輸入許可書」と「インボイス」だけでなく、それらが正しいかを裏付ける「契約書」、「決済送金明細」、「会計帳簿(総勘定元帳)」などをチェックします。
特に整合性が問われるのは以下の点です。
①インボイスの決済額と、実際の海外送金額が一致しているか?
②インボイスに記載のない支払いが、他の名目(技術指導料、金型代など)で送金されていないか?
資料が整理されていない状態で調査を受けると、調査官の心証が悪くなるだけでなく、本来説明できるはずの取引についても疑いを持たれてしまいます。
3 やってはいけない「NG対応」
最も避けるべきは、「分からないことを適当に答える」こと、「不都合な書類を隠す・捨てる」といったことです。
記憶が曖昧な点は「確認して後日回答します」と答えれば問題ありません。しかし、その場しのぎの嘘をつくと、後で帳簿との矛盾が発覚した際に「仮装・隠蔽」とみなされ、重加算税の対象となるリスクが激増します。
4 弁護士に依頼するタイミング
「通知が来た直後」がベストです。
弁護士は、調査当日に立ち会い、調査官の質問の意図を汲み取って適切な助言を行ったり、万一不当な指摘があった場合には法的な反論を行ったりすることができます。
何も準備せずに丸腰で調査に臨むのと、事前に専門家のリーガルチェックを受けてから臨むのとでは、大きな差が出ることも珍しくありません。
ご不安な方は、日程が決まった段階ですぐにご相談ください。

有森FA法律事務所の代表弁護士、有森文昭です。東京大学法学部および法科大学院を卒業後、都内の法律事務所での経験を経て、当事務所を開設いたしました。通関士や行政書士の資格も有し、税関対応や輸出入トラブル、労働問題など、依頼者の皆様の多様なニーズにお応えしています。初回相談から解決まで一貫して対応し、依頼者の最良のパートナーとして、共に最適な解決策を追求してまいります。

