本コラムにおいて、これまで貨物を輸入する際の課税価格の考え方、加算要素等について何度かご紹介してまいりました。
本日は、輸入貨物とともに輸入される容器と課税価格の考え方についてご紹介いたします。
貨物の輸入をビジネスとして行っている方にとっては、課税価格の考え方は非常に重要ですので、ご参照いただけますと幸いです。
1 輸入貨物と共に輸入される容器と課税価格について
輸入貨物の課税価格は、「現実支払価格」にその含まれていない限度において「加算要素」の額を加えた価格によりことを原則としております(関税定率法4条1項)。
この加算要素については、関税定率法4条1項各号において列挙されており、同行2号ロにおいて、「輸入貨物に係る輸入取引に関し買手により負担される当該輸入貨物の容器の費用」が規定されております。
そして、この「容器」とは、関税率表の解釈に関する通則5「ケースその他これに類する容器並びに包装材料及び包装容器の取扱い」の規定により「当該物品に含まれる」おのとされるケースその他これに類する容器及び包装容器をいいます。
以上のとおりですので、例えば、国内でペットボトルに飲料水を詰めて販売するために、海外か、飲料水と、ペットボトルをそれぞれ輸入した場合には、当該ペットボトルは、輸入時に飲料水を収納している容器等ではありませんので、課税価格に加算する必要はありません。飲料水とペットボトルをそれぞれ算定すればよいものと考えられます。
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