「小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物」について

情報の自由な流通という側面からは、自由な流通こそが重要といえますが、その一方で一定の情報に関して法的に保護をしないと、情報の作成者の創作意欲がなくなる可能性があり、社会全体としては好ましくない方向にいくことが懸念されます。
そのため、著作権法においては、著作物を、「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう」と定義し(著作権法2条1項1号)、保護を図っております。
そして、著作権法において保護される著作物については、著作権法10条1項において例示されており、この例示の内容を正確に把握することが重要です。

本日は、そのうち、同法10条1項1号において保護される「小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物」についてご紹介いたします。

 

1 「小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物」について

言語の著作物とは、小説、脚本、論文、講演等のように、言語もしくはそれに類する表現手段により思想、感情が表現された著作物を指します。
ここで、言語の著作物であるためには、文書の形をとる必要はなく、口述でもよいとされております。
キャッチフレーズ、標語等のように簡略で短いフレーズの多くは著作権法上保護されないものと考えられておりますが、簡略なものであっても、思想・感情の創作的表現に該当する、例えば、俳句のようなものには著作物性が認められます。
これと同様に、書籍のタイトルについても、通常は著作物ではないと考えられておりますが、これもあくまでも書籍のタイトルは思想・感情の創作的表現とまではいえないと考えられるからです。

 

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