輸入ビジネスと著作権侵害

輸入ビジネスを行う中で意図せず「著作権侵害」に該当してしまうケースが少なくありません。

著作権は音楽、映画、アニメ、書籍、デザインなど、幅広い創作物を保護する権利であり、無断で複製・販売・輸入することは違法行為とされます。

本実は著作権侵害の輸入に関する具体的な事例を3つ取り上げ、注意すべきポイントをご説明いたします。

 

1 著作権侵害とは?

著作権は、著作物(例:音楽、映像、デザイン、キャラクターなど)を創作した人に与えられる権利です。著作権者の許諾なく著作物を複製、頒布、輸入、販売することは著作権侵害に該当します。著作権は国際的な条約によって保護されており、海外で製造された商品でも日本国内で著作権を侵害する場合、輸入差し止めや賠償責任が生じます。

 

2 著作権侵害の事例

事例①:偽キャラクターグッズの輸入

Aさんは海外のオンラインサイトで人気アニメキャラクターが描かれたTシャツやキーホルダーを安価で仕入れました。しかし、それらの商品は著作権者の許諾を得ていない偽造品であることが税関検査で発覚しました。

Aさんは輸入差し止めを受け、さらに著作権者から賠償請求を受けることになりました。

 

事例②:海賊版DVD・CDの輸入

Bさんは海外で格安の映画DVDや音楽CDを仕入れ、日本で販売しようとしました。しかし、それらは正規の著作権者が許可していない「海賊版」であり、日本の税関で輸入差し止めとなりました。

Bさんは輸入した商品を没収された上、著作権法違反の責任を問われる事態となりました。

 

事例③:デザイン盗用の雑貨輸入

Cさんは海外の工場で、著名デザイナーの絵画やイラストを模倣した雑貨(バッグやポスター)を製造し輸入しました。しかし、そのデザインは著作権で保護されており、日本で販売することは侵害行為に該当しました。

Cさんは著作権者から法的措置を取られ、輸入した商品は廃棄、賠償金も請求される結果となりました。

 

3 著作権侵害を避けるための対策

著作権侵害を防ぐためには、以下のポイントを意識しましょう。

①商品に著作権が関わっていないか確認する

キャラクター、音楽、映画、デザインなど著作物に関連する商品は、必ず著作権者の許諾を確認する必要があります。

②製造元や仕入先の信頼性を確認する

海外の製造元や販売者が著作権を無視している可能性もあるため、ライセンスの有無や商品が正規品かどうかを確認しましょう。

③税関の検査を意識する

日本の税関は著作権侵害品の輸入を厳しく取り締まっています。偽造品や海賊版と判断されれば差し止めの対象となります。

④正規ライセンスを取得する

著作権者の許可を得てライセンス契約を結ぶことで、正規品として輸入・販売が可能になります。

⑤専門家に相談する

著作権に関するリスクがある商品を取り扱う場合、専門家に相談し、適法性を確認することが重要です。

 

4 著作権侵害にはご注意を

著作権は非常に広範な分野を対象とし、気づかないうちに侵害してしまうケースが少なくありません。

特にキャラクターグッズや映像・音楽メディア、デザイン雑貨などは著作権侵害が発生しやすい分野です。輸入ビジネスでは、必ず著作権の確認と対策を行いましょう。

輸入後に問題が発覚すれば、輸入差し止めや廃棄、賠償請求、さらには刑事罰に発展する可能性もあります。適切な調査と対策を通じて、安全にビジネスを展開していただければと思います。

 

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