本日は従業員の所持品検査についてご紹介いたします。
使用者側は、企業秩序保持等の観点から安易に従業員の所持品検査を実施する場合がありますが、従業員のプライバシーを侵害しうる行為であり、また、昨今では一方的な従業員の所持品検査を実施する場合、インターネット上で非難が殺到する可能性もあり、経営者は慎重に判断する必要があります。
以下、所持品検査の考え方をご紹介いたしますので、ご参照いただけますと幸いです。
このページの目次
1 所持品検査の有効性について
従業員の所持品検査に関する代表的な判例は、西日本鉄道事件(最判昭和43・8・2民集22・8・1603)です。
この判例は、所持品検査の有効性に関して、以下の基準を示したリーディングケースであり、以降の裁判例も基本的にこの基準に沿った判断を行っておりますので、所持品検査を実施する場合には、以下の基準に基づいて実施する必要があります。
①所持品検査を必要とする合理的な理由に基づくこと
②一般的に妥当な方法と程度で行われること
③制度として労働者に対し画一的に実施されること
④就業規則その他明示の根拠
所持品検査に関して参考となる裁判例としては、芸陽バス事件(広島地判昭和47・4・18判時674・104)、神戸製鋼所事件(大阪高判昭和50・3・12労判226・48)等がありますので、併せてご参照いただけますと幸いです。
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有森FA法律事務所の代表弁護士、有森文昭です。東京大学法学部および法科大学院を卒業後、都内の法律事務所での経験を経て、当事務所を開設いたしました。通関士や行政書士の資格も有し、税関対応や輸出入トラブル、労働問題など、依頼者の皆様の多様なニーズにお応えしています。初回相談から解決まで一貫して対応し、依頼者の最良のパートナーとして、共に最適な解決策を追求してまいります。