郵便物は、通常の貨物とは異なる輸出通関・輸入通関手続が必要となりますので、注意が必要です。
本日は、各手続の概要をご紹介いたしますので、郵便物を輸出又は輸入なさる場合にはご参照いただけますと幸いです。
このページの目次
1 郵便物の輸出通関
(1)輸出郵便物の簡易手続き
輸出される郵便物で課税価格が20万円以下のもの、及び寄贈物品である郵便物については、輸出通関の迅速性の観点から、簡易手続きが行われ、輸出者は輸出申告をする必要があります(関税法76条)。
なお、かつては全ての郵便物について簡易手続きが行われておりました。
しかしながら、2009年2月16日以降は、課税価格が20万円を超える郵便物については、上記のとおり、寄贈物品である郵便物を除き輸出申告が必要となりますので注意が必要です。
(2)郵便物の輸出申告
課税価格が20万円を超えて輸出申告が必要となる郵便物は、通関業者に委託して、又は輸出者自身で輸出申告を行う必要があります。
2 郵便物の輸入通関
(1)輸入郵便物の簡易手続き
輸入される郵便物で課税価格が20万円以下のものおよび以下に掲げる①及び②については、輸入通関の迅速性の観点から簡易手続きが行われ、輸入者は輸入申告をする必要がありません(関税法67条)。
なお、かつては全ての郵便物について簡易手続きが行われていました。しかしながら、2009年2月16日以降は、課税価格が20万円を超える郵便物については、上記のとおり、以下に掲げるものについては、輸入申告が必要となる点には注意が必要です。
①寄贈物品である郵便物
②無償で貸与されることその他の事由により、名宛人において課税価格を把握し、または定率法別表の適用上の所属区分を判断することが困難と認められる郵便物
(2)郵便物の輸入申告
課税価格が20万円を超えて輸入申告が必要となる郵便物は、名宛人に対して輸入申告の手続が必要である旨の案内文書が通常送付されますので、それに従い輸入申告を行うことが必要となります。
3 弁護士へのご相談をご希望の方へ
当事務所は、代表弁護士が通関士資格を有しており、輸入・輸出に関するご相談を幅広く承っております。
輸入・輸出に関してご不明な点やご不安な点等ございましたら、お気軽にご相談いただけますと幸いです。