Archive for the ‘広告関連法務’ Category

オークションサービスの利用に関する虚偽記載について

2022-10-01

1 オークションサービスの利用に関する虚偽記載について

オークションサービスの利用に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成23年3月31日付措置命令)。

事案の概要としては、オークションサービスの運営者が、ウェブサイト上等において「業界NO.1出品数 人気商品を格安でGET!最大99%OFFで落札できるチャンス!」等という内容の広告表示をしていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、その表示のとおり、人気商品を非常に安い値段で購入することができるものと考えるところです。

しかしながら、実際には、落札価格のほかに 額の入札手数料がかかることがあり、必ずしも対象役務を利用することで商品を著しく安価に手に入れることができるものではなかったが判明しました。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する優良誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

オークションサービスの利用者にとっては、オークションでの購入価格が非常に重要な判断要素となります。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなった可能性は十分と考えられるところであり、本ケースが優良誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、いわゆる「業界の慣行」は、優良誤認表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

2 商品の広告表示の正確性には注意しましょう

最近の一般消費者のインターネットやSNSの利用状況を踏まえますと、インターネット上の評判や書き込み等には最大限注意する必要があります。

特に、多くの企業がインターネット上で広告を出しておりますので、メリットも大きな反面、デメリットにも十分注意する必要がある点はビジネス上のリスクとしては把握することが重要です。

インターネット上のオークションサービスを提供する場合にはなおさらであることは言うまでもないところです。

円滑なビジネスの運営行うためには、企業への信頼を維持するために広告表示を適切に行う点に日常的に注意を払うとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

マンションの施工状況に関する虚偽記載について

2022-09-27

1 マンションの施工状況に関する虚偽記載について

マンションの施工状況に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成24年8月21日付措置命令)。

事案の概要としては、マンションの販売事業者が、パンフレット上等において「ひび割れ防止用補強筋」等という内容の広告表示をしていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、その表示のとおり、全ての開口部の角にひび割れ防止用補強筋等が施工がなされているものと考えるところです。

しかしながら、実際には、物件の全ての開口部の角にひび割れ防止用補強筋等が施工されているものではなく、ひび割れ防止用補強筋等が施工されていた開口部の割合は、物件ごとに、全体の25パーセントから約60パーセントであったことが判明しました。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する優良誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

マンションの施工状況に関する状況は、一般消費者がマンションの購入を検討する際には重要な判断要素となります。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなった可能性は十分と考えられるところであり、本ケースが優良誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、いわゆる「業界の慣行」は、優良誤認表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

2 商品の広告表示の正確性には注意しましょう

最近の一般消費者のインターネットやSNSの利用状況を踏まえますと、インターネット上の評判や書き込み等には最大限注意する必要があります。

特に、多くの企業がインターネット上で広告を出しておりますので、メリットも大きな反面、デメリットにも十分注意する必要がある点はビジネス上のリスクとしては把握することが重要です。

また、そもそもマンションのように非常に高額な商品の場合には、少しでも虚偽表示がある場合には、いわゆる大きく炎上してしまうことにも十分注意が必要です。

円滑なビジネスの運営行うためには、企業への信頼を維持するために広告表示を適切に行う点に日常的に注意を払うとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

住宅用太陽光発電システムの導入後に発生する利益に関する虚偽記載について

2022-09-22

1 住宅用太陽光発電システムの導入後に発生する利益に関する虚偽記載について

住宅用太陽光発電システムの導入後に発生する利益に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成23年7月15日付措置命令)。

事案の概要としては、住宅用太陽光発電システムの販売事業者が、チラシ上等において「電気買取り価格2倍引き上げで、192,000円 /年の節約(利益)!」等という内容の広告表示をしていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、その表示のとおりの利益があるものと考えるところです。

しかしながら、実際には、「太陽光発電の余剰電力買取制度」の下では、年間 192,000 円の 利益を得ることはできないものであることが判明しました。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する優良誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

利益が発生するからこそ、一般消費者は太陽光発電システムを導入するものといえますので、購入者が事実を理解している場合には、そもそも導入自体を検討していなかった可能性が非常に高いことは明白です。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなったと考えられますので、本ケースが有利誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、いわゆる「業界の慣行」は、有利誤認表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

2 商品の広告表示の正確性には注意しましょう

最近の一般消費者のインターネットやSNSの利用状況を踏まえますと、インターネット上の評判や書き込み等には最大限注意する必要があります。

特に、多くの企業がインターネット上で広告を出しておりますので、メリットも大きな反面、デメリットにも十分注意する必要がある点はビジネス上のリスクとしては把握することが重要です。

円滑なビジネスの運営行うためには、企業への信頼を維持するために広告表示を適切に行う点に日常的に注意を払うとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

冷感効果をうたう商品の性能に関する虚偽記載について

2022-09-17

1 冷感効果をうたう商品の性能に関する虚偽記載について

冷感効果をうたう商品の性能に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成24年9月6日付措置命令)。

事案の概要としては、冷感効果をうたう商品の販売事業者が、商品パッケージ上等において販売する商品について「冷たさは約90分持続します。(室温35℃で20℃以下を保持する時間)(外気温や使用環境により持続時間は異なります。)」等という内容の広告表示をしていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、その表示のとおりの冷感効果、すなわち、室温摂氏35度の室内において当該商品 人が装着した状態で対象商品の表面温度が20度以下を保持する時間が約90分があるものと考えるところです。

しかしながら、実際には、室温摂氏35度の室内において当該商品を人が装着した状態で商品の表面温度が20度以下を保持する時間は、90分を相当程度下回ることが判明しました。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する優良誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

冷感効果をうたう商品において、その性能は、一般消費者が購入を判断する上での決め手となるものですので、購入者が当該性能を理解している場合には、そもそも購入自体を検討していなかった可能性が非常に高いことは明白です。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなったと考えられますので、本ケースが優良誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、いわゆる「業界の慣行」は、優良誤認表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

2 商品の広告表示の正確性には注意しましょう

最近の一般消費者のインターネットやSNSの利用状況を踏まえますと、インターネット上の評判や書き込み等には最大限注意する必要があります。

特に、多くの企業がインターネット上で広告を出しておりますので、メリットも大きな反面、デメリットにも十分注意する必要がある点は強調してもしすぎることはないでしょう。

円滑なビジネスの運営行うためには、企業への信頼を維持するために広告表示を適切に行う点に日常的に注意を払うとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

美容器具の性能に関する虚偽記載について

2022-09-12

1 美容器具の性能に関する虚偽記載について

化粧品の性能に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成24年8月31日付措置命令)。

事案の概要としては、美容器具の販売事業者が、雑誌上等において販売する商品について「すぐれた超音波機能により、なでるだけでお腹や二の腕などについた余分な脂肪を分解。むくみもとれて、気になる部分のシェイプアップに効果的です。」、「アクネ菌や皮脂腺の殺菌効果でニキビケアに効果的。」等という内容の広告表示をしていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、その表示のとおりの性能があるものと考えるところです。

しかしながら、実際には、当該事業者は、当該広告表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出をすることが出来ませんでした(より正確には、資料は提出された者の、当該資料は合理的な根拠を示すものとは認められないものでした。)。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する優良誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

美容器具において、その性能は、一般消費者が購入を判断する上での決め手となるものですので、購入者が当該美容器具の性能を理解している場合には、そもそも購入自体を検討していなかった可能性が非常に高いことは明白です。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなったと考えられますので、本ケースが優良誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、いわゆる「業界の慣行」は、優良誤認表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

2 商品の広告表示の正確性には注意しましょう

最近の一般消費者のインターネットやSNSの利用状況を踏まえますと、インターネット上の評判や書き込み等には最大限注意する必要があります。

特に、多くの企業がインターネット上で広告を出しておりますので、メリットも大きな反面、デメリットにも十分注意する必要がある点は強調してもしすぎることはないでしょう。

企業への信頼を維持し、かつ円滑なビジネスの運営行うためには、広告表示を適切に行うことに日常的に注意を払うとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

化粧品の性能に関する虚偽記載について

2022-09-07

1 化粧品の性能に関する虚偽記載について

化粧品の性能に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成24年3月8日付措置命令)。

事案の概要としては、化粧品の販売事業者が、チラシ上等において販売する化粧品について「生命体を配合した日本初の化粧品!」、「使うほど驚きを実感!8倍の効果!」、「ビタミンC誘導体と比べると10倍近くの効果があることから、新しいビタミンCとして化粧品業界を大きく変える発明と言われており、美容や老化に新しい効果が期待されています。」等という内容の広告表示をしていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、その表示のとおりの効能があるものと考えるところです。

しかしながら、実際には、当該事業者は、当該広告表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出をすることが出来ませんでした。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する優良誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

化粧品において、その性能は、一般消費者が購入を判断する上での決め手となるものですので、購入者が当該化粧品の性能を理解している場合には、そもそも購入自体を検討していなかった可能性が非常に高いことは明白です。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなったと考えられますので、本ケースが優良誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、いわゆる「業界の慣行」は、優良誤認表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

2 商品の広告表示の正確性には注意しましょう

最近の一般消費者のインターネットやSNSの利用状況を踏まえますと、インターネット上の評判や書き込み等には最大限注意する必要があります。

特に、多くの企業がインターネット上で広告を出しておりますので、その反動もまた大きいことは明白でしょう。

企業への信頼を維持し、かつ円滑なビジネスの運営行うためには、広告表示を適切に行うことに日常的に注意を払うとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを日常的に適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

眼鏡の販売に関する虚偽記載について

2022-09-02

1 眼鏡の販売に関する虚偽記載について

眼鏡の販売に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成23年8月31日付措置命令)。

事案の概要としては、眼鏡の販売事業者が、チラシ上等において販売する眼鏡について「な んと!!8800円税込特価」、「全店7000本のフレームから自由にお選びください。」等という内容の広告表示をしていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、その表示のとおり、7000種類のフレームの中からフレームを選択した上で最高品質のレンズを使用した眼鏡を8800円で購入できるものと考えるところです。

しかしながら、実際には、8800円で購入できる眼鏡に用いられているレンズは、選択できるレンズのうち 最も品質が低いものであり、なおかつ8800円で購入できる眼鏡のフレームの種類数は、1691種類に過ぎないことが判明しました。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する有利誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

本ケースにおいては、購入者が購入できるレンズの質やフレーム数を正確に理解している場合には、そもそも購入自体を検討していなかった可能性が非常に高いことは明白です。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなったと考えられますので、本ケースが有利誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、仮に業界の慣行としてこのような表示がなされていたとしても、そのような慣行は一般消費者には関係ありません。

いわゆる「業界の慣行」は、優良誤認表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

2 商品の広告表示の正確性には注意しましょう

最近の一般消費者のインターネットやSNSの利用状況を踏まえますと、インターネット上の評判や書き込み等には最大限注意する必要があります。

企業への信頼を維持し、かつ円滑なビジネスの運営行うためには、広告表示を適切に行うことに日常的に注意を払うとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを日常的に適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

中古自動車の修復歴に関する虚偽記載について

2022-08-30

1 中古自動車の修復歴に関する虚偽記載について

中古自動車の修復歴に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成26年11月27日付措置命令)。

事案の概要としては、中古自動車の販売事業者が、雑誌広告上等において修復歴について「修復無」等という内容の広告表示をしていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、その表示のとおり、当該中古自動車には修復歴がないものと考えるところです。

しかしながら、実際には、修復歴があるものであることが判明しました。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する優良誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

中古自動車において、修復歴があるかどうかは、いわゆる事故車に該当するかどうかということであり、購入するかどうかを判断する上で極めて重要な要素となります。修復歴がある中古自動車については、心理的に敬遠する消費者も相当程度いるものと思われますので、購入者が修復歴を理解していれば消費者の相当程度は当該購入をしなかった可能性が非常に高いことは明白です。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなったと考えられますので、本ケースが優良誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、仮に業界の慣行としてこのような表示がなされていたとしても、そのような慣行は一般消費者には関係ありません。

「多少の大げさな表示は普通にのことなので問題ないのではないか、自分だけ指摘されるのはおかしい」という抗弁は一切効果がありません。

いわゆる「業界の慣行」は、景品表示法が禁止する違法な広告表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

2 商品の広告表示の正確性は企業への信頼につながります

最近のインターネットやSNSの利用状況を踏まえますと、インターネット上の評判や書き込み等には最大限注意する必要があります。

あえて言えば、商品の広告表示の信用性は、そのまま企業への信頼につながるほどのものであると理解すべきです。

企業への信頼を維持し、円滑なビジネスの運営行うためには、広告表示を適切に行うことに常に注意するとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを日常的に適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

中古自動車の走行距離に関する虚偽記載について

2022-08-25

1 中古自動車の走行距離に関する虚偽記載について

中古自動車の走行距離に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成26年11月26日付措置命令)。

事案の概要としては、中古自動車の販売事業者が、ウェブサイト上等において走行距離について「6.3万km」等という内容の広告表示をしていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、その表示のとおり、走行距離が6.3万kmであるものと考えるところです。

しかしながら、実際には、走行距離は、11万km程度あることが判明しました。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する優良誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

中古自動車において、その走行距離は、購入するかどうかを判断する上で極めて重要な要素となります。走行距離が多くない場合には、ほぼ新品のように使用することができますし、走行距離が10万kmを越えているよう場合には、相当程度使用されていることが分かります。そのため、購入者が実際の走行距離を理解していれば消費者の相当程度は当該購入をしなかった可能性が非常に高いことは明白です。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなったと考えられますので、本ケースが優良誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、仮に業界の慣行としてこのような表示がなされていたとしても、そのような慣行は一般消費者には関係ありません。

「多少の大げさな表示は普通にのことなので問題ないのではないか、自分だけ指摘されるのはおかしい」という抗弁は一切効果がありません。

いわゆる「業界の慣行」は、優良誤認表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

2 商品の広告表示の正確性は企業への信頼につながります

最近のインターネットやSNSの利用状況を踏まえますと、インターネット上の評判や書き込み等には最大限注意する必要があります。

特にインターネット上の集客に力を入れている場合には、インターネット上の書き込みは直ちに大きく売上に悪影響を及ぼすと考えるべきであり、商品の広告表示の信用性は、そのまま企業への信頼につながるものと理解すべきです。

企業への信頼を維持し、円滑なビジネスの運営行うためには、広告表示を適切に行うことに常に注意するとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを日常的に適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

ベビーカーの性能に関する虚偽記載について

2022-08-20

1 ベビーカーの性能に関する虚偽記載について

ベビーカーの性能に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成25年12月26日付措置命令)。

事案の概要としては、ベビーカーの販売事業者が、ウェブサイト上等において「通気性がウレタンの約11倍」等という内容の広告表示をしていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、その表示のとおり、ベビーカーのシート部分の通気性が、当該事業者が販売する通常のベビーカーよりも格段に良い性能を有するものと考えるところです。

しかしながら、実際には、当該商品のシート部分には全く通気性が認められないものであることが判明しました。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する有利誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

ベビーカーの通気性という重要な性能に関して、実際よりも格段に高い性能を標榜しているところ、性能を理解していれば消費者の相当程度は当該購入をしなかった可能性が非常に高いことは明白です。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなったと考えられますので、本ケースが優良誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、仮に業界の慣行としてこのような表示がなされていたとしても、そのような慣行は一般消費者には関係ありません。

「皆でやっていることなので問題ないのではないか、自分だけ指摘されるのはおかしい」という抗弁は一切効果がありません。

いわゆる「業界の慣行」は、有利誤認表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

2 商品の広告表示は正確に行いましょう

最近のインターネットやSNSの利用状況を踏まえますと、インターネット上の評判や書き込み等には最大限注意する必要があります。

特にインターネット上の集客に力を入れている場合には、インターネット上の書き込みは直ちに大きく売上に悪影響を及ぼすと考えるべきです。

このようなリスクを避け、円滑なビジネスの運営を維持するためには、広告表示を適切に行うことに常に注意するとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを日常的に適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

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