貿易保険について

貨物の輸出入取引を行う場合に、貿易保険の利用を実際にされている方、または利用を検討されている方は多くいらっしゃるものと思います。
また、これまで貿易保険の利用を検討されたことがない方にとっても、貿易保険がどのようなものであるかを理解しておくことは非常に重要です。

そこで、本日は貿易保険の概要をご紹介いたします。

 

1 貿易保険の概要

貿易保険とは、損害保険会社等の保険会社が対象としていない貿易取引上の金銭的なリスクを公的機関等がカバーするという種類の保険のことを指します。
そのため、通常の保険とはイメージが少し異なります。

 

2 信用危険と非常危険

貿易保険の対象となるリスクは、大要、信用危険と非常危険とに分けて考えられております。
まず、信用危険とは、契約当事者の責任から発生する代金等の回収不能・輸出不能に伴う危険のことを指します。
代表的な例としては、取引先の倒産による代金回収不能の場合や相手方が一方的に契約を破棄する場合等が挙げられます。

次に、非常危険とは、信用危険とは全く別の性質のものであり、政府の政策変更や戦争などによる不可抗力的な事由によって発生する回収不能・輸出不能による危険のことを指します。
代表的な例としては、法令改正・戦争などにより輸出入規制がされた場合等がこれに該当します。

貿易保険とは、以上のような危険により発生する損害をカバーする保険で、経済産業省関連の独立行政法人日本貿易保険により保険引き受けがされております。
貿易保険を付保することができるのは、取引先が日本貿易保険の公表している「海外商社名簿」(信用状態を格付けした名簿)に登録されていて、かつ信用危険の場合は一定の基準を満たしていることが条件となります。
仮に、取引先が記載されていない場合には、「海外商社登録申請書」に信用調査書を添付し、日本貿易保険に登録申請を行うことが必要になります。

 

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