輸出入をビジネスとして行っている方の中には、課税標準という用語を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
課税標準は、非常に重要な仕組ですので、輸出入をビジネスとして行っている方には、是非ご理解いただきたいものです。
本日は、課税標準について、ご紹介いたしますので、ご参照いただけますと幸いです。
このページの目次
1 課税標準について
まず課税標準とは、輸入貨物に関税を課す場合の基礎となる数量又は価格のことを指します(関税定率法3条)。
以下のとおり、従価税品、従量税品、従価従量税品、従価従量選択税品とに類型化して考えることになります。
2 従価税品
従価税品とは、輸入貨物の価格を課税標準として関税を課す貨物のことを指します。
輸入貨物の大部分が、この従価税品に該当します。
従価税品の場合には、輸入貨物の課税価格に比例して、関税額が算定することになります。そのため、輸入貨物の価格変動に応じて関税額も変化することになります。
3 従量税品
従量税品とは、輸入貨物の個数、容積、重量等の数量を課税標準として関税を課す貨物のことを指します。輸入貨物の価格は、関税額には影響しません。
従量税品の場合は、税額を算定しやすい一方で、物価変動に対応できないという面もあります。
4 従価従量税品
従価従量税品とは、従価税と従量税とを組み合わせて課される貨物のことを指します。
この場合、税額は、二つの税率により算定した額の合計金額となります。
5 従価従量選択税品
価格及び数量の二つの課税標準の内、一定の条件によっていずれか一方を選択して関税が課される物品のことを指します。
選択税は、通常良質の物品や市価が騰貴した時には従価税率が、廉売品や市価が低落したときは、従量税品を適用することができます。
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