関税の納税義務者について

本日は、貨物を海外から輸入した場合における関税の納税義務者についてご紹介いたします。
貨物の輸入をビジネスとして行っている方にとっては、関税の納税はビジネスの根幹に関わる問題ですので、関税の納税義務者の決定方法は、非常に重要なルールとなりますので、ご参照いただけますと幸いです。

 

1 原則的納税義務者

関税の納税義務者は、原則として輸入者ですが、関税法及び関税定率法その他関税に関する法律の規定により特定の者が納税義務を負うと規定されている場合には、その規定されている者(輸入者以外の者)が納税義務者となります(関税法6条)。
通常の輸入手続きによって輸入される貨物の納税義務者は、当該貨物の仕入書に記載されている荷受人です。
しかしながら、輸入貨物が、外国から本邦への運送途上において、又は本邦到着後に保税地域において転売されたような場合では、その転得者が納税義務者となります。

 

2 例外的納税義務者

上記のとおり、法令に基づき、特定の者が納税義務者と規定されている場合には、その規定されている者(輸入者以外)が納税義務を負うことになります。
法令に基づき納税義務者と規定される場合がある代表的な者は以下のとおりです(具体的な要件は、各法令を確認する必要があります。)。

①一定の事実が生じたことにより、直ちに徴収される関税の納税義務者
②過大な払戻し等を受けた関税の納税義務者
③通関業者

 

3 弁護士へのご相談をご希望の方へ

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