海外企業が日本へ直接輸入販売する鍵。「税関事務管理人(ACP)」制度の活用と注意点

近年、AmazonのFBA(Fulfillment by Amazon)などの物流プラットフォームを活用し、海外の事業者が日本国内に物理的な支店や法人を設立することなく、直接商品を日本市場へ輸入・販売するクロスボーダーECの形態が急速に普及しています。

これにより、海外メーカーは低コストで日本市場へ参入できる一方、日本の関税法や関連法規を遵守するための「国内拠点に代わる機能」がこれまで以上に強く求められるようになっています。

しかし、日本の関税法においては厳格な居住者規定が設けられており、日本国内に住所や主たる事務所を持たない個人や法人、いわゆる「非居住者」は、原則として自らの名義で単独の輸入申告を行うことができません。これは、税関が徴収すべき関税や消費税の納税義務を確実に行わせ、さらに輸入される物品の安全性や適法性について責任の所在を明確にする必要があるためです。

そこで、非居住者が日本でスムーズに輸入ビジネスを展開するために不可欠となるのが「税関事務管理人(ACP:Attorney for Customs Procedures)」制度です。非居住者は、日本国内に住所を持つ居住者を税関事務管理人に選任し、あらかじめ税関長に届け出ることで、その管理人に税関への申告、検査の立ち会い、関税の納付、還付金の受領といった一切の税関事務を代理させることが可能になります。

 

1 ACPとは何か

ACPとは、非居住者に代わって、税関手続きに関する事務処理(通知の受領、税金の納付、検査の立ち会い等)を行う国内代理人のことです。

以前は、日本の物流会社などが名義上の輸入者となるケースもありましたが、現在は規制が厳格化され、実質的な輸入者が海外法人である場合は、正しくACPを選任して申告することが求められています。

2 「名義貸し」のリスク

よくある間違いが、日本の物流業者や知人に頼んで、単に輸入者名義だけを貸してもらう行為です。

もし輸入貨物に問題(アンダーバリューや知財侵害等)があった場合、名義を貸した日本側の個人・法人が全責任を負い、処罰されることになります。税関もこのような「名義貸し」に対して警戒を強めており、ACP制度の適正な利用を推奨しています。

3 適切な企業をACPに選任するメリット

ACP自体には特別な資格は不要ですが、関税法や輸入規制に精通した気企業をACPに選任することで、以下のメリットがあります。

①法令遵守の担保: 複雑な関税評価や他法令の確認をプロが行うため、トラブルを未然に防げます。

②税関対応の円滑化: 税関からの照会や検査に対して、的確な法的対応が可能です。

③信頼性の向上: 適切な企業がACPになることで、税関に対する信頼性が高まります。

日本進出を考える海外企業様や、海外パートナーの日本輸入をサポートしたい国内企業様は、ぜひACPサービスを適切にご利用ください。

 

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