口コミにおけるサクラレビューの適法性について質問されることが最近増えてきました。
消費者、事業者、いずれにとってもインターネット上の口コミは非常に重要となっておりますので、本日はインターネット上の口コミにおけるサクラレビューと景品表示法についてご紹介いたします。
このページの目次
1 サクラレビューとは
サクラレビューとは、簡単に言うと、自社の商品の口コミ欄によい評価を増やすため、金銭等の授受と引き換えに、良い口コミを投稿してもらうことをいいます。
実際に商品を購入した人に依頼する場合もあれば、購入実績の全くない第三者に購入したふりをさせて良い口コミを投稿してもらう場合もあるようです。
2 サクラレビューと景品表示法について
インターネット上で商品を探す人は非常に多く、商品を探す際の一つの基準として口コミ部分の評価が幅広く使用されております。
口コミ部分に良い評価が多くある場合には、消費者は、当該商品を口コミ通りの良い商品と考え購入しやすくなります。
このようなことが広まると、消費者に正しい情報が届かず、消費者を誤認させることとなりますので、景品表示法上の不当表示として規制の対象となる可能性が高いと考えられますので十分注意することが必要です。
なお、消費者庁が平成23年に公表した「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」でもサクラレビューに関して注意喚起がなされております。
3 広告のリーガルチェックの重要性
事業者がサクラレビューやステルスマーケティングなどを行った場合、措置命令や課徴金納付命令等の行政処分が下される可能性がありますし、また民事上の不法行為責任等を負うリスクもあります。
また、昨今のインターネットやSNSの利用環境を踏まえると、それらの手段を利用すると「悪徳業者」等のレッテルが拡散されてしまうリスクもあり、そうなってしまうと企業の評判にも悪影響が生じ、ビジネス上大きなデメリットとなります。
広告に関しては、事前に詳細なリーガルチェックを行うことで、トラブルが起こるリスクを把握したり、そもそものトラブルの発生を回避することができる場合も相当程度あります。
当事務所は、企業法務やインターネットトラブル、広告法務を幅広く取り扱っておりますので、広告のリーガルチェックを含めてお困りのことがありましたらお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。