家庭教師の利用料金に関する広告表示の虚偽記載について

1 家庭教師の利用料金に関する広告表示の虚偽記載について

家庭教師の利用料金に関する虚偽記載があったケースについて、措置命令の対応がとられた事案をご紹介いたします(平成26年1月28日付措置命令)。

事案の概要としては、家庭教師の派遣を行う事業者が、家庭教師の利用料金に関して、ウェブサイト上で、「登録料、保証金、預り金、管理費、維持費、サポート費、カリキュラム費、運営費、年会費、解約金、違約金等は、一切かかりません。」等と記載する内容の広告表示を行っていました。

このような記載がある場合、一般消費者としては、毎月の「指導料金」と称する費用以外に一切の費用を支払う必要なく、家庭教師を利用することができると認識するところです。

しかしながら、実際には、、毎月の「指導料金」と称する費用の支払が必要であるほか、2万1千円の「入会金」と称する費用が必要なものであることは判明しました。

その結果、このような広告表示について、景品表示法が禁止する有利誤認表示に該当するとして措置命令が取られました。

家庭教師の利用者にとっては、利用に伴う費用が重要な判断要素となります。

したがって、本件広告表示によって一般消費者の消費者行動は異なるものとなった可能性は十分と考えられるところであり、本ケースが有利誤認表示として違法な広告表示であったことに異論はないでしょう。

なお、いわゆる「業界の慣行」は、優良誤認表示に該当するかどうかの判断においては考慮されない点には十分注意することを心がける必要があります。

他の事業者が同様の行為を行っていたとしても、それは他の事業者も問題があるというだけであり、自社の広告表示が適切であったことにはなりません。

2 サービスの広告表示の正確性には十分な注意が必要です

インターネットやSNSは、良い評判が広まれば、企業の売上を大きく伸ばすことに結びつきますが、その反対も同様であり、一度悪い評判がインターネット上で広まってしまうと、企業の評判を挽回することには非常に大きな労力が必要となるほか、場合によっては挽回が不可能ということも珍しい話ではありません。

一時的にしのげば何とかなる等という甘い話にはならないことには十分注意する必要があります。

そもそも、一時的とはいえ、キャッシュフローがほぼ止まってしまうと、ほとんどの事業者は企業を存続することが出来ないとすらいえるところです。

円滑なビジネス運営を行うためには、企業への信頼を維持するために広告表示を適切に行う点に日常的に注意を払うとともに、第三者の視点を加味する意味でも広告表示に対するリーガルチェックを適切に実施していただくことを強くお勧めいたします。

弊事務所は、広告法務やインターネットトラブル等を含む企業法務を幅広く取り扱っておりますので、広告表示に関する定期的なリーガルチェックをはじめ、お力になれること等ございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。

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