「アフィリエイターが勝手に誇大広告を出しただけ。広告主である我々は知らなかった」 かつて通用したこの言い訳は、もはや法的責任を回避する理由にはなりません。
2021年の薬機法改正および近年の摘発事例により、アフィリエイト広告に対する「広告主の責任」は極めて重いものとなっています。
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1 広告主も「共犯」として逮捕
A事件では、アフィリエイターや広告代理店だけでなく、広告主(メーカー)の社員も薬機法違反容疑で逮捕されました。
警察は、広告主がアフィリエイターに対してNG表現を含む記事作成を依頼・黙認していた点(共謀)を重視しました。これにより、「アフィリエイト記事は外部の人間が書いたもの」という防波堤は崩壊しました。
2 景表法上の「管理上の措置」義務
景品表示法においても、アフィリエイト広告の内容が不当表示(優良誤認など)であれば、広告主に措置命令が出されます。さらに、広告主にはアフィリエイト広告の内容を適正に管理するための「管理上の措置」を講じることが義務付けられています。
①ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)との連携
②サイトパトロール(定期巡回)の実施
③不適切なサイトへの掲載停止処分
これらを怠っていると、行政から「管理義務を果たしていない」とみなされます。
3 契約書での防衛
リスクを管理するためには、ASPや代理店との契約書において、以下の条項を整備する必要があります。
①法令遵守条項:薬機法・景表法・特商法の遵守を明記。
②事前審査・事後報告:掲載記事のチェック権限。
③損害賠償・求償権:アフィリエイターの違反により広告主が課徴金等の損害を被った場合、全額を請求できる条項。
アフィリエイト広告は、売上に応じた成果報酬型という極めて投資対効果の高い仕組みである反面、広告主の目が届かないところでブランド毀損や深刻な法的リスクを招く温床になりがちです。一部の「売れれば何でもいい」という目先の利益を優先するアフィリエイターが、薬機法や景品表示法を無視した過激な誇大広告を展開すれば、その責任は最終的に広告主である企業が負うことになります。
こうしたリスクを回避し、健全な運用を実現するためには、悪質なパートナーを排除し、広告表現を厳格に管理するための強固な法的スキームの構築が不可欠です。アフィリエイト協議会の指針や最新のステマ規制を遵守した契約の締結、さらには不適切な投稿を監視・是正する体制の整備まで、ブランドの信頼を守りながら収益を最大化するためのリーガルサポートを包括的に提供いたします。

有森FA法律事務所は、「広告表現に不安があるけれど、何から始めていいか分からない」という方々の力になりたいと考えています。インターネット広告やSNSの普及で、広告に関する法律リスクも多様化してきました。広告チェックに関しては、全国からのご相談に対応しており、WEB会議や出張相談も可能です。地域を問わず、さまざまなエリアの事業者様からご相談をいただいています。身近な相談相手として、お気軽にご連絡ください。
