広告媒体者や広告代理店が責任を負う場合

1 広告関連法規に違反した場合に広告媒体者や広告代理店が責任を負うかどうか

景品表示法上で禁止される優良誤認表示や有利誤認表示を行った場合に、措置命令や課徴金納付命令の対象となるのは、あくまでも広告主です。

また、特商法や健康増進法等その他の法律上も、広告規制違反をした場合に行政処分の対象となるのは、基本的には広告主です。

しかしながら、広告媒体者や広告代理店が違法な広告表示に関して民事上の責任を負うと判断された事例もありますので、注意が必要です。

2 広告媒体者や広告代理店が責任を負うと判断された事例

マンション広告に関する最高裁判決をご紹介いたします(最三小判平元・9・19裁判集民157号601頁)。

(1)事例の紹介

事例としては、未完成のマンションの販売広告をした不動産業者が倒産したため、広告を見て購入の契約をしたものの、マンションを入手できず既払内金の返還も受けられなくなった上告人が、広告を掲載した新聞社及び広告社に対し、損害賠償を求めたというものです。

(2)判旨の紹介

最高裁は、新聞社及び広告社は、広告内容の真実性に疑念を抱くべき特別の事情があって読者らに不測の損害を及ぼすおそれがあることを予見し又は予見し得た場合には、真実性の調査確認をして虚偽広告を読者らに提供してはならない義務があるところ、本件広告掲載をした当時、新聞社及び広告社が真実性の確認義務があるのにこれを怠って広告掲載をしたものとはいえないとして、上告人らの請求を棄却した原審の判断は正当としてこれを是認することができると判示しました。

この判例は、あくまでも「広告内容の真実性に疑念を抱くべき特別の事情」があるかどうかを判断の前提としておりますので、必ずしも、広告媒体者や広告代理店に対して広告内容の真実性の調査確認義務を幅広く認めたものではありません。

そのため、一般化することはできませんが、このように、広告媒体者や広告代理店が責任を負う場合があることを判示した点は非常に参考となる判例と考えられます。

3 広告のリーガルチェックに関しては、まずは弁護士にご相談ください

広告のリーガルチェックは、様々な法規制を踏まえて行う必要がありますので、継続的に弁護士にご相談いただくことが重要です。

広告上のトラブルが発生した場合には、行政上の責任、刑事罰、民事上の責任、一般消費者からの信頼の低下等様々なデメリットがありますので、可能な限り広告上のトラブルの発生は避けた方がビジネスにとって望ましいことは間違いありません。

当事務所は、企業法務、インターネットトラブル、広告法務等を幅広く取り扱っておりますので、広告上のトラブルなど広告に関してお困りの場合にはまずはお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。

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