最新の裁判例その4

インターネット上のトラブルには様々なものがあります。

誹謗中傷、名誉毀損に関係するトラブルや、著作権などの知的財産権侵害に関するトラブル、プライバシー侵害に関係するトラブル等、トラブルの種類や量は増加傾向にあります。

弊事務所では、様々なインターネットトラブルに関するご相談をお受けしておりますが、日々様々な裁判例が出ておりますので、最新の裁判例を確認することがトラブルに対応するに当たっては非常に重要となります。

本日は、大阪地判令和5年5月16日(LLI/DB 判例秘書登載)をご紹介いたします。

1 事案の概要

Zが動画投稿サイト・ユーチューブに投稿している動画のリンクを、Yが自身のツイートに記載することにより、当該動画のサムネイル(動画の内容を要約した画像であり、Xの顔写真や、「Xの闇」等の文言が表示されている。)が当該ツイートに表示される状態の下で、「これは下調べが凄いですね。知らなかったことが多いです・・・・」等のメッセージを記載したツイートを、ツイッターに投稿した件に対して、Xが不法行為に基づく損害賠償請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

裁判所は、以下の通り判断しました。

①本件投稿は、原告が強姦をしたことを強くうかがわせる事実が存在することを摘示するものといえる。そして、これが、原告の社会的評価を低下させることは明らかというべきであり、名誉毀損に当たる。

②本件において、被告は、原告が強姦したことを強くうかがわせる事実が存在することについて、それが真実であるとの主張立証をしない(真実と信ずるについて相当の理由があることについての主張立証もしない。)。

3 インターネットトラブルは誰もが巻き込まれる可能性があります

現在の社会において、インターネットに一切関係することなく人生を送ることはほぼ不可能です。それは、老若男女問わずいえることです。

トラブルへの巻き込まれ方としては、自身の利用方法に注意をすることで加害者側になることを回避することは可能ですが、被害者となる可能性は誰もがあるといえます。

インターネットトラブルに巻き込まれた際は、誰しも驚いて冷静な対応を取ることが難しい状況であることは間違いありません。ただ、冷静に対応をすることで大事にすることなく解決までつながる場合も多くありますので、まずは軽率な対応をすることは避け、慎重に対応をすることが重要です。

弊事務所では、インターネットトラブルに関して、加害者側からのご相談も含めて幅広く対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

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