本日は、ネット社会を安全に生き抜くために重要な「情報リテラシー」と「法律リテラシー」の観点から、トラブル予防のポイントを総まとめとしてご紹介します。
このページの目次
1 ネットの自由には「責任」が伴う
インターネットは誰でも自由に情報発信・検索・交流ができる便利なツールですが、その自由の裏には「法的責任」が伴います。
①SNSの投稿は名誉毀損や侮辱、プライバシー侵害に該当することがある
②無断転載や引用は著作権侵害にあたる可能性がある
③匿名でも投稿内容によっては発信者が特定され、損害賠償責任を負うことがある
「ネットだから許される」「匿名だから大丈夫」という意識こそが、トラブルの温床になります。
2 トラブル予防のための5つのチェックポイント
以下の5点を意識することで、多くのネット上の法的リスクは未然に防ぐことができます。
①発信前に立ち止まる
その投稿、本当に必要ですか?誰かを傷つけていませんか?
②出典と権利を確認する
画像・音楽・文章などを使用する際は、著作権や引用ルールに注意しましょう。
③他人の名前・顔・所属は慎重に扱う
たとえ事実であっても、許可なく公開すればプライバシー侵害となるおそれがあります。
④怪しいサイト・アプリは使わない
違法ダウンロードや詐欺サイトの利用は、自身の法的リスクだけでなくセキュリティ被害にも直結します。
⑤感情に任せて書き込まない
怒りや不満が原因の投稿は、トラブルの引き金になりやすいものです。冷静な判断を心がけましょう。
3 自分も“被害者”になるかもしれない
インターネット上では、自分が加害者になるだけでなく、突然被害者になることもあり得ます。
①実名や顔写真を勝手に使われる(なりすまし・晒し)
②SNS上で誹謗中傷やデマを流される
③詐欺サイトで金銭的被害を受ける
④著作権侵害などのトラブルに巻き込まれる
そうした場合でも、泣き寝入りせず、証拠を保全し、削除要請や開示請求などの法的手段を講じることで救済される道があります。
インターネットはもはや「日常生活の一部」であり、そこには現実世界と同じように権利・義務・責任が存在します。
大切なのは、「知らなかった」「軽い気持ちだった」で済ませないという意識です。 本連載が、皆さまのネット利用におけるトラブル予防・早期対応の一助となれば幸いです。問題が生じた場合は、一人で抱え込まず、ぜひお近くの弁護士へご相談ください。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
 
  
 
 
 