Archive for the ‘発信者情報開示請求関連’ Category

ファッションヘルスの店員に対する名誉毀損

2024-11-12

昨今インターネットの幅広い普及で、インターネットは老若男女問わず利用されております。

このような状況は、幅広い意見が提起されるという側面からは良いことですが、その一方で、安易な名誉毀損や誹謗中傷を含む様々な権利侵害が多数発生してしまっているという問題もあり、この問題は社会問題となっております。

本日は、この問題を考える際に参考となる裁判例(東京地判令和元年5月21日)をご紹介いたします(なお、ご紹介の都合上、概要の記載にとどめております。)。

1 事案の概要

ファッションヘルスでコンパニオンとして稼働していた原告が、第三者がインターネット上の匿名掲示板において原告が違法行為を行っているかのような投稿や侮辱する内容の投稿を繰り返し行ったことを踏まえて名誉権等を侵害されたものとして、アクセスプロバイダに対して発信者情報開示請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

①「●って胸整形してない?」と疑問を投げかける内容のものであるところ、「●」が胸を整形していると断言しているものではなく、何らの根拠や具体的事実を示すこともないまま、投稿者が胸を整形しているのではないかと疑問を持っていることを述べる内容にすぎない。そして、投稿者がそのような疑問を抱いているということは、一般人を基準としても、原告の私生活上の事実又はそれらしく受け取られる事実とはただちにいい難い。したがって、本件記事により、原告のプライバシーが侵害されたことが明らかとはいえない。

②また、本件投稿は、「●」の「太客」に対する応対ぶりに関する噂の真偽を質問する内容であり、せいぜい、そのような噂があることを示唆するにとどまるものである。

上記の裁判所の判断に関しては、妥当なものといえます。

具体的な事実を指摘するものではなく、低レベルな侮辱の類であっても、社会通念上許される限度を超える表現である場合には、違法な誹謗中傷行為に該当してしまいます。

基本的なことですが、改めて留意する必要があります。

3 インターネット上での表現行為には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、公益目的での批判やそこまでにはいかずに単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないという自覚のもとに行われたものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

コンパニオンに対する名誉毀損

2024-11-07

昨今インターネットの幅広い普及で、インターネットは老若男女問わず利用されております。

このような状況は、幅広い意見が提起されるという側面からは良いことですが、その一方で、安易な名誉毀損や誹謗中傷を含む様々な権利侵害が多数発生してしまっているという問題もあり、この問題は社会問題となっております。

本日は、この問題を考える際に参考となる裁判例(東京地判令和元年5月23日)をご紹介いたします(なお、ご紹介の都合上、概要の記載にとどめております。)。

1 事案の概要

無店舗型の風俗店でコンパニオンとして稼働していた原告が、被告がインターネット上の匿名掲示板において原告が違法行為を行っているかのような投稿や侮辱する内容の投稿を繰り返し行ったことを踏まえて名誉権を侵害されたものとして、アクセスプロバイダに対して発信者情報開示請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

①原告を「うんこ」、「糞女」と同価値とするものであり、原告の人格を否定し、原告に耐え難い苦痛を与える表現であって、社会通念上許容される限度を超える侮辱行為であると認められる。そして、このような表現に照らすと、これらの投稿が専ら公益を図る目的でされたものであるとは認められないのであって、その余について判断するまでもなく、違法性阻却事由の存在はうかがわれない。

②原告が同請求権を行使するためには、被告が保有する本件各投稿に係る発信者情報が必要であることが認められるから、その開示を求める正当な理由があるといえる。

上記の裁判所の判断に関しては、妥当なものといえます。

具体的な事実を指摘するものではなく、非常に低レベルな侮辱であっても、社会通念上許される限度を超える表現である場合には、違法な誹謗中傷行為に該当してしまいます。

基本的なことですが、改めて留意する必要があります。

3 インターネット上での表現行為には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、公益目的での批判やそこまでにはいかずに単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないという自覚のもとに行われたものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

小規模商店に対する名誉毀損

2024-11-02

昨今インターネットの幅広い普及で、インターネットは老若男女問わず利用されております。

このような状況は、幅広い意見が提起されるという側面からは良いことですが、その一方で、安易な名誉毀損や誹謗中傷を含む様々な権利侵害が多数発生してしまっているという問題もあり、この問題は社会問題となっております。

本日は、この問題を考える際に参考となる裁判例(東京地判令和元年5月27日)をご紹介いたします(なお、ご紹介の都合上、概要の記載にとどめております。)。

1 事案の概要

Aラウンジの代表を務める原告が、被告がインターネット上の匿名掲示板において原告が違法行為を行っているかのような投稿を繰り返し行ったことを踏まえて名誉権を侵害されたものとして、アクセスプロバイダに対して発信者情報開示請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

①ラウンジのような小規模な飲食店においては、その運営方針に代表の意向が大きく反映されることは公知の事実であり、本件投稿のような投稿をする者も、またこれを閲覧する者も、そのような事情を当然の前提として、本件掲示板を利用するものと認められる。したがって、そのような小規模な飲食店を対象とする誹謗中傷は、その代表に対する誹謗中傷にも当たると認めるのが相当である。

②投稿全体を通してみれば、原告が代表を務める本件店舗の社会的評価を低下させ、ひいては、原告の社会的評価をも低下させる内容のものであると認められる。

上記の裁判所の判断に関しては、妥当なものといえます。

小規模な商店は日本に多く存在しますが、これらは個人商店であることが多く、上記の裁判所の判断が通用するケースも多く存在すると思います。

個人批判ではなく、商店を批判しただけであるという言い分も分からなくはないですが、裁判所の判断のとおり、当然の前提として、小規模な飲食店を対象とする誹謗中傷は、その代表に対する誹謗中傷にも当たると認られる、という点は注意が必要です。

3 インターネット上での表現行為には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、公益目的での批判やそこまでにはいかずに単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないという自覚のもとに行われたものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

違法行為を指摘する投稿と名誉毀損

2024-10-28

昨今インターネットの幅広い普及で、インターネットは老若男女問わず利用されております。

このような状況は、幅広い意見が提起されるという側面からは良いことですが、その一方で、安易な名誉毀損や誹謗中傷を含む様々な権利侵害が多数発生してしまっているという問題もあり、この問題は社会問題となっております。

本日は、この問題を考える際に参考となる裁判例(東京地判令和元年5月29日)をご紹介いたします(なお、ご紹介の都合上、概要の記載にとどめております。)。

1 事案の概要

医師である原告が、被告がインターネット上の匿名掲示板において原告が違法行為を行っているかのような投稿を繰り返し行ったことや原告が写っている写真を無断で投稿したことを踏まえて肖像権及び名誉権を侵害されたものとして、アクセスプロバイダに対して発信者情報開示請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

①一般の読者の普通の注意と読み方をもって閲覧すれば、原告が、複数のアプリやサイトを通じて知り合った複数の女性に対し、結婚する意図がないのにその旨誤信させ、その関係性に乗じて金銭をだまし取ったり、傷害、暴行、強姦といった犯罪行為に及んだりしたかのように受け取ることができる。よって、本件投稿は、原告の社会的評価を低下させるものであると認められる。

②説示した本件投稿の目的や投稿の態様に照らせば、原告の顔写真が利用されることについて、その違法性を阻却するような事由は認められない。

上記の裁判所の判断に関しては、妥当なものといえます。

医師であり、顔写真をHP等で掲載している場合であっても、私人であることには変わりなく、無断で写真を転載などをすると、肖像権侵害にはなります。他人の写真を軽い気持ちで転載などするケースが多くありますが、その利用には十分に注意が必要です。

3 インターネット上での表現行為には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、公益目的での批判やそこまでにはいかずに単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないという自覚のもとに行われたものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

私人の家族に関する投稿と権利侵害

2024-10-23

昨今インターネットの幅広い普及で、インターネットは老若男女問わず利用されております。

このような状況は、幅広い意見が提起されるという側面からは良いことですが、その一方で、安易な名誉毀損や誹謗中傷を含む様々な権利侵害が多数発生してしまっているという問題もあり、この問題は社会問題となっております。

本日は、この問題を考える際に参考となる裁判例(東京地判令和元年6月10日)をご紹介いたします(なお、ご紹介の都合上、概要の記載にとどめております。)。

1 事案の概要

不動産仲介業等を運営する会社である原告が、被告がインターネット上の匿名掲示板において原告代表者の家族の情報や原告代表者が違法行為を行っているかのような投稿を繰り返し行ったことでプライバシー権及び名誉権を侵害されたものとして、アクセスプロバイダに対して発信者情報開示請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

①本件情報は、原告の本名をフルネームで記載し、原告の「娘」であることを特定した上で、「障害児らしい」と記載するものであり、一般的な閲覧者が原告の娘に何らかの障害があると認識しても不合理であるとはいえない。したがって、本件投稿は、原告のプライバシー権を侵害するというべきである。

②本件情報は、単なる意見や感想にとどまらず、原告がマンションオーナーを欺罔して不動産を販売し続けているという事実を摘示していると認めるのが相当である。そして、上記摘示事実は、原告の社会的評価を低下させることは明らかであるから、原告の名誉を毀損するというべきである。

上記の裁判所の判断に関しては、妥当なものといえます。

株式会社は、その事業内容についてある程度の第三者からの批判等は甘受すべきとされておりますが、代表者のプライバシー権を侵害するような内容の投稿は許容されず、また、批判を超えた誹謗中傷に関しては厳格な対応が行われますので、批判と誹謗中傷との違いについては改めて注意する必要があります。

3 インターネット上での表現行為には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、公益目的での批判やそこまでにはいかずに単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないという自覚のもとに行われたものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

スポーツクラブへの名誉毀損

2024-10-18

昨今インターネットの幅広い普及で、インターネットは老若男女問わず利用されております。

このような状況は、幅広い意見が提起されるという側面からは良いことですが、その一方で、安易な名誉毀損や誹謗中傷を含む様々な権利侵害が多数発生してしまっているという問題もあり、この問題は社会問題となっております。

本日は、この問題を考える際に参考となる裁判例(東京地判令和元年7月18日)をご紹介いたします(なお、ご紹介の都合上、概要の記載にとどめております。)。

1 事案の概要

Aスポーツクラブを運営する会社である原告が、被告がインターネット上の匿名掲示板において原告や原告代表者がいほうこういを行っているかのような投稿を繰り返し行ったことで名誉権を侵害されたものとして、アクセスプロバイダに対して発信者情報開示請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

①不正の内容が具体的に記載されているわけではないものの、原告の代表者が上記のような不正を行っているということは原告自体の社会的評価をも低下させるものであるといえる。

②本件各投稿は、いずれも具体的かつ客観的な根拠は何ら示していない。そして、各証拠に照らして、本件各投稿が真実であるとするには疑問があるといわざるを得ないから、仮に、本件各投稿の内容が、公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったとしても、本件各投稿に違法性阻却事由が存在することがうかがえるとはいえない。

上記の裁判所の判断に関しては、妥当なものといえます。

株式会社は、その事業内容についてある程度の第三者からの批判等は甘受すべきとされておりますが、その程度を超えて、何らの根拠もない誹謗中傷に類する投稿まで許容されるわけではありません。

誹謗中傷に関して厳格な対応が行われるということは、改めて注意する必要があります。

3 インターネット上での表現行為には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、公益目的での批判やそこまでにはいかずに単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないという自覚のもとに行われたものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

問合せフォームと名誉権侵害

2024-10-13

昨今インターネットの幅広い普及で、インターネットは老若男女問わず利用されております。

このような状況は、幅広い意見が提起されるという側面からは良いことですが、その一方で、安易な名誉毀損や誹謗中傷を含む様々な権利侵害が多数発生してしまっているという問題もあり、この問題は社会問題となっております。

本日は、この問題を考える際に参考となる裁判例(東京地判令和元年7月18日)をご紹介いたします(なお、ご紹介の都合上、概要の記載にとどめております。)。

1 事案の概要

A株式会社に勤務していた原告が、被告がA株式会社の問合せフォームにおいて「原告は精神異常者」等と記載して送信したことに対して名誉権を侵害されたものとして、アクセスプロバイダに対して発信者情報開示請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

①本件通信は本件フォーム(特定の会社に対する問合わせの受け皿)に対する書込みであり、これを閲覧し得るのは原告勤務先等の役員や従業員に限られると考えられること、本件通信は電子メールの形式での通信であり、受信者が意図的に転送等を行う場合を除き、当該データは原告勤務先等の管理下に留まることなどに照らせば、本件通信の内容が広くインターネットのユーザーの目に触れる事態の発生は想定し難い。

②仮に原告勤務先等の従業員等の数が多数におよぶとしても、本件通信に「高度の伝ぱ性」があるとはいえず、その伝ぱ性「ゆえに被害が際限なく拡大」するような危険性も認められない。

上記の裁判所の判断に関しては、法的には肯定できるものですが、被害者の心情としてはなかなか納得できないところだと思います。

会社のフォームを利用したこのような投稿については、基本的には上記の裁判所の判断と同様の考え方が採用されておりますが、あくまでもケースバイケースであり、問合せフォームの仕組みによっては、判断が異なる場合もあり得るものと考えられます。

3 インターネット上での表現行為には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、公益目的での批判やそこまでにはいかずに単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないという自覚のもとに行われたものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

インフルエンサーと名誉権侵害

2024-10-08

昨今インターネットの幅広い普及で、インターネットは老若男女問わず利用されております。

このような状況は、幅広い意見が提起されるという側面からは良いことですが、その一方で、安易な名誉毀損や誹謗中傷を含む様々な権利侵害が多数発生してしまっているという問題もあり、この問題は社会問題となっております。

本日は、この問題を考える際に参考となる裁判例(東京地判令和元年8月8日)をご紹介いたします(なお、ご紹介の都合上、概要の記載にとどめております。)。

1 事案の概要

自身の病気の体験を本として出版した原告が、被告がインターネット上のサイトにおいて、「エセメンヘラ」等と、ネガティブな投稿をを行ったことに対して名誉権を侵害されたものとしてアクセスプロバイダに対して、発信者情報開示請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

①本件投稿のうち「旦那に寄生してる」との部分は、原告が配偶者に依存していることを揶揄する表現であるものの、表現の程度として苛烈とまでいえないこと、原告は、自身のブログにおいて、自身について「だんなさんに頼り切って生きている」と記載していることからすれば、社会通念上許される限度を超える侮辱行為であるとは認められない。

②原告に対して「エセメンヘラ」と表現することは、原告が以前病気であると偽ってこれを題材に漫画を執筆していることを暗に表現する趣旨を含むものであり、原告に対する社会通念上許される限度を超える侮辱行為と認められる。

上記の裁判所の判断に関しては、そもそも①についても原告を揶揄する表現ですので、名誉権を侵害すると判断される可能性はあります。

名誉感情侵害に該当するかどうかは、社会通念上許される限度を超える侮辱行為であるかどうかが判断基準となりますが、その判断は難しい場合もあり、ネガティブな表現については、具体的な事情によっては常に名誉感情侵害に該当する可能性があると考えておいた方が安全です。

3 インターネット上での表現行為には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、公益目的での批判やそこまでにはいかずに単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないという自覚のもとに行われたものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

カスタマーレビューと名誉権侵害

2024-10-03

昨今インターネットの幅広い普及で、インターネットは老若男女問わず利用されております。

このような状況は、幅広い意見が提起されるという側面からは良いことですが、その一方で、安易な名誉毀損や誹謗中傷を含む様々な権利侵害が多数発生してしまっているという問題もあり、この問題は社会問題となっております。

本日は、この問題を考える際に参考となる裁判例(東京地判令和元年8月8日)をご紹介いたします(なお、ご紹介の都合上、概要の記載にとどめております。)。

1 事案の概要

コンサルティング会社を経営する原告が、被告がインターネット上のサイトにおいて、原告が出品した書籍に関して、ネガティブな評価や内容のレビューを投稿し名誉権を侵害したものとしてアクセスプロバイダに対して、発信者情報開示請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

①記載内容に加え、カスタマーレビューが一個人の意見や感想等を自由に投稿できる場であることも踏まえれば、本件サイトの一般の閲覧者をして、原告の社会的評価が低下したことが明らかとはいえない。

②その記載内容も、原告を必要以上に揶揄、中傷するものとはいえず、本件サイトのカスタマーレビューとして、本件各書籍やセミナーの内容をときには批判的に紹介するものであることからすれば、本件レビューは、公共の利害に係る事実に関し、専ら公益を図る目的で投稿された可能性が否定できないというべきである。

上記の裁判所の判断に関しては、カスタマーレビューの特性を踏まえた具体的な判断が行われておりますが、カスタマーレビューにおいても悪質な投稿が行われることは多くあり、そのような投稿までを許容する判断ではありません。

そのため、カスタマーレビューであればどのような内容の記載を行っても個人の感想である等の方便は通用しないという点は十分に認識しておくことが必要です。

3 インターネット上での表現行為には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、公益目的での批判やそこまでにはいかずに単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないという自覚のもとに行われたものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

過去の職歴と名誉毀損

2024-09-28

昨今インターネットの幅広い普及で、インターネットは老若男女問わず利用されております。

このような状況は、幅広い意見が提起されるという側面からは良いことですが、その一方で、安易な名誉毀損や誹謗中傷を含む様々な権利侵害が多数発生してしまっているという問題もあり、この問題は社会問題となっております。

本日は、この問題を考える際に参考となる裁判例(東京地判令和元年8月27日)をご紹介いたします(なお、ご紹介の都合上、概要の記載にとどめております。)。

1 事案の概要

歯科医師である原告が、被告がインターネット上のサイトにおいて、原告に関して以前キャバクラで勤務していた等と投稿したことについて、プライバシー権や名誉権を侵害するものとしてアクセスプロバイダに対して、発信者情報開示請求を行った事案です。

2 裁判所の判断

①キャバクラは、キャバクラ嬢と呼ばれる女性が客席について接待を行う飲食店であるから、現在、歯科医師として勤務している原告にとって、過去にキャバクラで勤務し、水商売を行っていたという事実は、歯科医師としての信用を失わせ、社会的評価を低下させるというべきである。

②また、過去にキャバクラで勤務していたという経歴は、一般人の感受性を基準にすると公開を欲しない事実であり、原告自身も本名を秘匿して源氏名で勤務していたのであるから、一般に知られた事実とはいえない。

上記の裁判所の判断に関しては、過去の職歴と言っても、本人からすれば知られたくないような職歴もありますので、一般的な感覚としても自然な判断であると思われます。

投稿者としては、少し揶揄する意図で投稿しただけかもしれませんが、裁判では厳格に判断されてしまいますのでくれぐれもインターネット上の投稿にはご注意ください。

3 インターネット上での表現行為には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、公益目的での批判やそこまでにはいかずに単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないという自覚のもとに行われたものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

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