Archive for the ‘発信者情報開示請求関連’ Category
X(旧Twitter)での誹謗中傷・裏垢特定-匿名アカウントを訴えるためのステップ
日本国内で圧倒的な利用率を誇るX(旧Twitter)。
その匿名性の高さと拡散力の強さから、誹謗中傷トラブルが最も多発しているプラットフォームの一つです。
「捨て垢(捨てアカウント)だからバレない」、「裏垢(裏アカウント)だから特定されない」 そう高を括って攻撃してくる加害者がいますが、法的な手続きを踏めば特定は十分に可能です。今回はX特有の開示請求のポイントを解説します。
1 X(Twitter)の特定は「ログイン情報」が鍵
かつて、Twitterの書き込み特定は非常に難易度が高いとされていました。なぜなら、投稿時のIPアドレスが短期間で削除される、あるいは保存されていないケースがあったからです。
しかし、現在は法改正や実務の進歩により、「ログイン型」の開示請求が主流になりました。 具体的には、「その投稿をした時」のIPアドレスだけでなく、「そのアカウントにログインした時(直近のログイン履歴)」のIPアドレスを根拠に特定を進めることができます。これにより、以前よりも特定の成功率は上がっています。
2 「裏垢」「捨て垢」でも特定できる?
結論から言うと、特定できます。
どんなに匿名性の高い「裏垢」や、作りたての「捨て垢」であっても、そのアカウントにログインして操作している以上、必ず通信会社を経由しています。
「普段使っている本垢(本アカウント)とは別のメールアドレスで作ったから大丈夫」と勘違いしている加害者もいますが、開示請求で追うのは登録メールアドレスではなく「接続元の回線契約者」です。
自宅のWi-Fiや自分のスマホ回線を使って裏垢にログインしていれば、そこから本名や住所に辿り着くことができます。
3 リポスト(リツイート)や引用ポストも対象
自分が書いた文章でなくとも、他人の誹謗中傷投稿を拡散する行為(リポスト/リツイート)も、法的責任を問われる可能性があります。
過去の最高裁判決でも、リツイート行為によって名誉毀損が成立すると認められた事例があります。「みんなが拡散しているから」という理由は通りません。悪質な拡散行為に対しても、発信者情報開示請求を行うことは可能です。
4 Xでの被害対策:スピード勝負の理由
X社は米国法人であり、日本の法律とは異なる運用ルールを持っています。 特に注意すべきは、「IPアドレスなどのログ保存期間が短い」可能性がある点と、「アカウントが削除されるとログも消える」リスクがある点です。
相手が「ヤバい」と気づいてアカウントを削除してしまうと、特定の手がかりが完全に消滅してしまうことがあります。そのため、被害に気づいたら、相手に警告したり反応したりする前に、まずはURLとスクリーンショットを確保し、水面下で弁護士に相談することが鉄則です。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
開示請求にかかる費用の相場|弁護士費用と実費、相手に請求できる範囲
「誹謗中傷の犯人を特定したいけれど、費用倒れにならないか心配」
これは多くの相談者が抱える切実な悩みです。
発信者情報開示請求は高度な専門性が求められる手続きであり、ある程度の費用がかかります。ここでは、費用の内訳と相場、そして「相手にどこまで請求できるか」について解説します。
1 開示請求にかかる費用の内訳
費用は大きく分けて「弁護士費用」と「実費(裁判所等へ払うお金)」の2つです。
弁護士費用の相場は、手続きの段階や難易度によりますが、一般的な目安は以下の通りです。
(1)着手金(手続き開始時に払うお金)
①IPアドレス開示(仮処分など):20万円〜30万円程度
②住所氏名開示(訴訟など):20万円〜30万円程度
(2)報酬金(特定成功時に払うお金)
10万円〜30万円程度
実費も含めて合計すると、特定完了までに50万円〜80万円程度かかるケースが一般的です。
2 相手に費用を請求できるか?
「悪いのは相手なのだから、かかった費用は全額相手に払わせたい」
当然の感情ですが、現在の日本の裁判実務では、弁護士費用の「全額」を相手に認めさせることは難しいのが現状です。
損害賠償請求において認められる「調査費用(特定にかかった費用)」は、実際に掛かった費用の「1割〜数割程度」、あるいは「相当と認められる額(数万円〜数十万円)」に制限される場合があります(事案によってはかなりの割合を認められるケースも相当程度存在します)。
つまり、特定にかかった費用(例:60万円)が、慰謝料と調査費用の認定額(例:合計50万円)を上回り、金銭的には赤字(費用倒れ)になってしまうケースも珍しくありません。
3 それでも開示請求を行うメリット
金銭的な収支だけを見ればマイナスになる可能性があるにもかかわらず、多くの方が開示請求を行うのはなぜでしょうか。
①「お金の問題ではない」という正義感:泣き寝入りせず、相手に責任を取らせたいという気持ちの解決。
②再発防止・抑止力:「身元がバレた」「訴えられた」という事実が、加害者への強力な制裁となり、二度と誹謗中傷をしなくなります。
③刑事処罰への道:特定できれば、刑事告訴を行い、前科をつける(処罰を与える)手続きへ進むことができます。
4 費用対効果を一緒に考えましょう
当事務所では、ご相談時に「慰謝料の見込み額」と「かかる費用の概算」を提示し、経済的なメリット・デメリットを隠さずお伝えします。 その上で、「赤字でもやる価値がある」と判断された場合に、全力でサポートさせていただきます。まずは見積もりだけでもお気軽にご相談ください。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
IPアドレスが開示されても犯人が特定できないケースとは?公衆Wi-Fiや海外プロキシの課題
発信者情報開示請求を行えば、100%必ず犯人が見つかるわけではありません。
残念ながら、法的な手続きを尽くしても「技術的な壁」や「物理的な壁」によって、個人の特定に至らないケースが存在します。
依頼者の期待と費用のミスマッチを防ぐためにも、当事務所ではリスクについて事前に正直にご説明しております。今回は、特定が困難になる代表的なケースをご紹介します。
1 公衆Wi-Fi(フリーWi-Fi)からの投稿
カフェ、ホテル、コンビニ、駅などの「公衆無料Wi-Fi」を利用して書き込みが行われた場合です。この場合、IPアドレスから辿り着けるのは「そのカフェのルーター」や「その施設」までです。
「その日、その時間に、その店にいた誰か」までは絞り込めますが、そこから「誰が使ったか」を特定するには、利用登録情報や防犯カメラの映像などが必要になります。しかし、会員登録不要のWi-Fiであったり、防犯カメラの保存期間が過ぎていたりすると、個人の特定は極めて困難になります。
2 ネットカフェからの投稿
ネットカフェの場合、入店時に会員証の提示が必要な店舗であれば、利用した個室やパソコンの特定から、入店記録を照合して犯人を特定できる可能性があります。しかし、本人確認が不要な店舗や、PCを使わずに店舗のWi-Fiに自分のスマホを繋いで投稿した場合などは、特定の難易度が上がります。
3 海外プロキシ・VPN・Torの利用
「プロキシサーバー」や「VPN」といった技術を使い、接続元を偽装・経由して投稿された場合です。特に、ログを保存しない方針(ノーログポリシー)を掲げる海外のVPNサービスや、匿名化ツール「Tor(トーア)」を経由されると、追跡が事実上不可能になるケースが多いです。ただし、「VPNを使っているから絶対安全」と過信している加害者が設定ミスをしているケースもあるため、最初から諦める必要はありません。
4 海外プロバイダの壁
IPアドレスの割り当て元が海外のサーバー会社である場合、日本の裁判所の命令が届かない、あるいは無視されることがあります。現地の弁護士を雇って現地の裁判所で手続きをする必要が出てくると、費用対効果の面で現実的ではなくなることが多いです。
5 それでも弁護士に依頼する意味
「特定できないリスク」があることは事実です。しかし、多くの一般ユーザーによる誹謗中傷は、ご自宅のWi-Fiやスマートフォンのキャリア回線から行われており、これらは特定可能です。
「高度な隠蔽工作をしているかもしれないから」と躊躇するよりも、「もし特定できれば責任を追及したい」という意思があるならば、まずは調査(IPアドレスの開示)を試みてみる価値はあります。まずは初回の段階で「特定の見込み」について、専門家の見解を聞いてみてください。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
書き込みの犯人を特定できる期間(タイムリミット)-ログ保存期間の壁に注意
「もう少し様子を見てから相談しよう」、「仕事が落ち着いたら対応しよう」
そう考えている間に、犯人を特定する唯一の手がかりである「アクセスログ」が消滅し、永久に特定不可能になってしまうケースが多発しています。今回は、このシビアな「タイムリミット」についてご紹介します。
1 「ログ」には保存期間がある
犯人特定の手がかりとなる「IPアドレス」や「タイムスタンプ」といった通信記録(アクセスログ)。これらは、プロバイダ(通信会社)のサーバーに永遠に残っているわけではありません。
プロバイダごとに保存期間は異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
①携帯キャリア(docomo、au、SoftBankなど):約3ヶ月
②固定回線プロバイダ:約3ヶ月〜6ヶ月
つまり、書き込みが行われてから3ヶ月が経過すると、特定できる可能性が激減します。
「3ヶ月」というのは、弁護士を探し、契約し、裁判所に申し立てを行い、開示命令が出るまでの期間を考えると、極めて短い時間です。
2 「書き込み削除」の罠
被害者心理として、「まずは目障りな書き込みを消したい」と考え、サイト管理者に削除依頼を出すことがあります。しかし、ここに大きな落とし穴があります。
サイトによっては、「記事データを削除すると同時に、サーバー上のアクセスログも消去される」仕様になっている場合があります。投稿を削除したがために、いざ犯人を訴えようとした時には証拠(ログ)が残っていない、という事態になりかねません。
犯人特定を希望する場合は、削除依頼を出す前に、必ずログの保全(発信者情報開示請求)を先行させる必要があります。
3 投稿から時間が経ってしまった場合
「もう3ヶ月以上経っているから無理でしょうか?」というご相談もいただきますが、決して諦める必要はありません。以下の可能性があります。
①ログイン型サービスの場合:最近のログイン履歴が残っていれば、そこから特定できる可能性があります。
②プロバイダによっては長期間保存している:一部のプロバイダでは、6ヶ月以上ログを保存している場合もあります。
4 今すぐやるべきこと
この記事を読んでいる今、誹謗中傷の書き込みからどれくらいの時間が経過しているでしょうか? もし数週間以内であれば、急いでください。1ヶ月以上経っているなら、一刻を争います。
まずは以下の2点を確保し、すぐに弁護士へ連絡することをお勧めします。
①URL(書き込みがあるページの厳密なアドレス)
②投稿日時などがわかるスクリーンショット(PDF保存が望ましい)
「時間切れ」で泣き寝入りすることだけは避けましょう。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
「改正プロバイダ責任制限法」で何が変わった?新しい裁判手続について
2022年10月に施行された「改正プロバイダ責任制限法」。
ネット上の誹謗中傷被害に遭い、法的措置を検討している方にとって、この法改正は非常に強力な武器となります。
「以前は大変だったと聞くけれど、今はどうなったの?」 「具体的に何が楽になったの?」
今回は、改正によって被害者の負担がどのように軽減されたのか、旧法との違いを見ていきましょう
1 最大の変更点-「2回の裁判」が「1回」に
これまでの発信者情報開示請求において、被害者にとって最大の壁は「手続きの煩雑さ」でした。犯人を特定するためには、原則として以下の2つの異なる裁判手続きを行う必要があったのです。
①コンテンツプロバイダ(SNS運営者など)に対する仮処分(IPアドレスの開示)
②アクセスプロバイダ(携帯キャリアなど)に対する訴訟(住所・氏名の開示)
この「2段階」のハードルにより、特定までに1年近くかかったり、その間にログが消えてしまったりするケースが後を絶ちませんでした。
今回の改正により新設された「発信者情報開示命令」という手続き(非訟手続)では、この2つのステップを1つの手続きの中で一体的に行うことが可能になりました。これにより、裁判所への申し立てが一本化され、迅速な救済が期待できるようになりました。
2 「ログイン型」投稿の特定がスムーズに
Twitter(現X)やInstagram、YouTubeなどのログイン型サービス(アカウントにログインして利用するサービス)では、投稿時のIPアドレスだけでなく、「ログイン時のIPアドレス」等の情報も開示対象として明記されました。
以前は、投稿時の通信ログが保存されていない場合、特定を断念せざるを得ないことがありました。しかし改正法により、ログイン時の情報(侵害関連通信)も開示の対象となったことで、SNSでの誹謗中傷における特定の成功率向上が期待されています。
3 証拠の散逸の防止
新しい手続きでは、裁判所がコンテンツプロバイダに対して「アクセスプロバイダの情報(どの通信会社を使ったか)」を提供するよう命令できます。そして、その情報をもとに、被害者はアクセスプロバイダに対して「開示命令の申し立て」を行うことができます。
この際、アクセスプロバイダに対して「ログを消さないよう命令してほしい(消去禁止命令)」を出すことも可能になり、手続き中に証拠が散逸されるリスクを減らす仕組みも整備されました。
4 適切な手続の利用が必要な理由
手続きは簡素化・迅速化されましたが、「誰でも簡単に自分でできるようになった」わけではありません。
新しい「非訟手続」を利用するか、従来の「訴訟」を選択するかは、事案の性質やプロバイダの対応方針によって使い分ける必要があります。また、依然として法的な主張立証(権利侵害の明白性の証明)は厳格に求められます。
適切な手続を利用するためにも、最新の運用に精通した弁護士にご相談ください。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
発信者情報開示請求の流れ|IPアドレス特定から氏名特定まで
本記事では、誹謗中傷の加害者を特定する具体的な流れ、必要な期間、そして成功させるための重要ポイントについて、ご紹介します。
1 発信者情報開示請求とは?
発信者情報開示請求とは、プロバイダ責任制限法に基づき、インターネット上で他人の権利を侵害する書き込みを行った人物の「住所・氏名・電話番号」などの情報を開示させる手続きのことです。
通常、ネット上の書き込みは匿名で行われますが、その裏には必ず通信を行った記録(ログ)が存在します。このログを辿ることで、投稿者を特定し、損害賠償請求や刑事告訴を行うことが可能になります。
2 犯人特定までの「2段階」のステップ
以前の手続きは非常に時間がかかりましたが、現在は「新しい裁判手続(非訟手続)」も導入されています。
しかし、基本となる構造は以下の2段階であることに変わりありません。
(1)ステップ①
コンテンツプロバイダ(サイト管理者)への請求
まずは、書き込みがなされたWebサイト(X/Twitter、Google、掲示板管理者など)に対して、投稿に使われた「IPアドレス」と「タイムスタンプ」の開示を求めます。
サイト管理者が任意で開示することは稀であるため、多くの場合は裁判所を通じて「仮処分」という手続きを行います。
この段階で、相手がどこの通信会社(プロバイダ)を使って投稿したかが判明します。
ここではスピードが命です。IPアドレスなどのアクセスログは、サイト側で永久に保存されているわけではありません。一般的に3ヶ月〜6ヶ月程度で消えてしまうことが多いため、書き込みを見つけたら直ちに動く必要があります。
(2)ステップ②
アクセスプロバイダ(通信会社)への請求
IPアドレスから判明した通信会社(docomo、SoftBank、niftyなど)に対して、「その時間に、そのIPアドレスを使っていた契約者の個人情報(住所・氏名など)」の開示を求めます。通信会社は契約者の個人情報を守る義務があるため、原則として裁判(訴訟または非訟手続)が必要になります。
また、通信会社から契約者に対して「情報を開示しても良いか?」という意見照会書が届くのもこの段階です。
裁判所が「権利侵害が明らかである」と判断すれば、開示命令が出され、ついに投稿者の身元が判明します。
3 特定にかかる期間はどれくらい?
法改正により手続きの一部は一本化されましたが、それでも特定までには一定の期間を要します。
①最短ケース: 数ヶ月〜半年程度
②通常ケース: 半年〜1年程度
③争う点が多いケース: 1年以上
相手方が激しく争ってくる場合や、海外法人が相手の場合などは、さらに時間がかかることもあります。しかし、早期に着手すればするほど、ログが残っている可能性が高く、特定の成功率は上がります。
4 特定に成功した後にできること
加害者が特定できれば、以下の法的措置をとることが可能になります。
①損害賠償請求(慰謝料請求)
民事裁判や示談交渉を通じて、精神的苦痛に対する慰謝料や、調査にかかった弁護士費用を請求します。
②刑事告訴
名誉毀損罪や侮辱罪などで警察に告訴し、処罰を求めます。
③今後の一切の接触禁止
誓約書を書かせ、二度と同様の行為を行わないよう約束させます。
発信者情報開示請求は、時間との戦いです。
「いつか消えるだろう」と放置している間にログが消え、特定が不可能になってしまうケースは後を絶ちません。
まずは、問題の書き込みのURLと、その内容がわかるスクリーンショット(投稿日時や前後の文脈が含まれるもの)を保存してください。そして、一日でも早くインターネット問題に強い弁護士へ相談することをお勧めします。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
SNSでのなりすましと法的対応のポイント
SNSの普及により、「なりすまし」被害が増加しています。なりすましとは、他人の名前・写真・情報を用いて、その人物になりすましたアカウントを作成し、不正な発信を行う行為です。被害者の社会的評価を下げたり、信用を失わせたりする可能性があるため、放置しておくことは極めて危険です。本記事では、SNSでのなりすましに対する法的対応について、実務上の視点から解説いたします。
1 なりすまし行為の違法性
なりすまし行為は、具体的な内容によって以下のような法的責任が問題となります。
①名誉毀損罪・侮辱罪(刑法230条・231条)
偽アカウントを用いて、被害者の評価を傷つける投稿がなされた場合、刑事責任が発生します。
②信用毀損罪(刑法233条)
商売をしている人物や法人に対してなりすましが行われた場合、その信用を損なえば刑事責任が問われます。
③不法行為(民法709条)
民事上は、名誉毀損やプライバシー侵害を理由に損害賠償請求が可能です。
また、SNS運営会社の利用規約違反として、アカウントの停止や削除も求めることができます。
2 裁判例:なりすましアカウントへの削除命令
ある裁判例では、Twitter上で有名人になりすましたアカウントに対し、運営者(Twitter社)に対する投稿削除および情報開示が認められました。裁判所は、偽のプロフィール情報により本人の名誉が侵害されていると認定し、削除・特定手続が正当であると判断しました。
このように、内容によっては裁判所も迅速な救済を図る傾向にあります。
3 被害に遭った場合の対応手順
①証拠の確保
なりすましアカウントのプロフィール・投稿内容・URLなどをスクリーンショットで保存し、日時も記録しておきましょう。
②運営会社への通報・削除要請
SNSには多くの場合、通報機能や削除申請フォームがあります。ガイドラインに違反していることを明示して申請します。
③発信者情報開示請求・損害賠償請求
被害の程度が大きい場合には、法的手段を通じて投稿者の特定や損害賠償請求を検討します。
④警察への相談
悪質な場合や、ストーカー・脅迫のような内容を含む場合は、刑事事件として警察に相談することも重要です。
なりすましは、名誉や信頼を損ねるだけでなく、第三者に誤解や迷惑を及ぼす重大な問題です。特に、ビジネス上の信用を失うといった実害が出るケースでは、迅速な法的対応が必要です。放置せず、証拠を保全したうえで、早期に弁護士へご相談ください。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
匿名での投稿は、実は匿名ではありません
近年、SNSや匿名掲示板の普及により、気軽に個人的な意見や感想を書き込める環境が整っています。
その一方で、他人を傷つける誹謗中傷や名誉を毀損する投稿も後を絶たないのが現状です。匿名だからといって「自分は特定されない」と考える方も依然として多数おりますが、それは大きな誤解です。実際には、インターネット上で行った投稿は、法的手続きを経ることで投稿者の「特定」が可能である場合が多いです
そこで本日は、投稿者を特定する仕組みとその注意点等についてご説明します。
1 投稿者を特定する仕組み
①発信者情報開示請求
インターネット上の投稿には、通信事業者が割り当てた「IPアドレス」が紐づいています。
非常に簡単に言うと、IPアドレスは、投稿を行った端末が利用しているネットワークを示す番号であり、プロバイダ(通信事業者)に対し「発信者情報開示請求」という法的手続きを行うことで、そのIPアドレスから、契約者情報等を特定していくことになります。
②ログの追跡
SNSや匿名掲示板の運営会社は、ユーザーの投稿履歴やアクセス情報(ログ)を一定期間保存しています。
裁判所の命令を通じて、運営会社に対して当該ログの開示を求めることができます。このログ情報には、アクセス日時や利用端末、IPアドレスが記録されているため、これらを手がかりに発信者情報開示請求等を利用して投稿者の特定を行っていきます。
2 匿名でも責任は免れません
「匿名だから安心」、「削除すれば大丈夫」と軽く考えて誹謗中傷を書き込むことは危険です。
名誉毀損や侮辱罪などの違法行為が認められた場合、投稿者は民事上の損害賠償責任を負うだけでなく、刑事罰として罰せられる可能性もあります。インターネット上の書き込みは半永久的に残るリスクがあり、誰がいつ見つけるかも分かりません。
また、投稿の削除依頼が通ったとしても、ログやIPアドレスの履歴が残っている限り、法的手続きを通じて遡って特定されることがあるため、「削除すれば問題ない」という考え方は通用しません。
3 匿名でのインターネット上の投稿は現実世界での投稿と同じです
インターネット上の発言も、現実社会と同様に「発言には責任が伴う」ことを忘れてはいけません。匿名掲示板やSNSであっても、自分の発言が他人を傷つけたり社会的評価を下げたりする可能性がある以上、法的責任が問われることは当然です。
インターネットは便利なツールですが、一度の投稿が重大なトラブルや法的責任につながることもあります。気軽に投稿する前に、今一度「その言葉は誰かを傷つけないか」「自分が言われたらどう感じるか」と冷静に考える習慣を持つことが大切です。
誹謗中傷や不適切な投稿によるトラブルは後を絶ちませんが、法的手続きによって投稿者を特定し、適切な対処を行うことは可能です。インターネットは匿名であっても「責任から逃れられない世界」であることを、ぜひ覚えておいてください。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
インターネットトラブルの概要~その3~
インターネット上のトラブルと聞いて、どのようなトラブルを想定されるでしょうか。
2024年に弊事務所にご相談いただいたインターネット上のトラブルの内容としては、個人の方からのプライベートでのトラブルに絞りますと、①名誉毀損関連、②商標権や著作権等の不正ダウンロード(アップロード)を含む知的財産権侵害関連、③いわゆるロマンス詐欺といった詐欺被害関連、④SNSやゲームアカウントの乗っ取り被害関連、⑤インターネット上の広告表示に関する景表法や薬機法等に関連するご相談、が代表的なところです。
法人からのご相談や個人の方からの事業関連のご相談まで含めると、ご相談内容としてはより多くなります。
1 ③に関して
いわゆるロマンス詐欺も、非常に多く発生しております。
海外の相手とインターネット上のやり取りを一定期間継続し、仲良くなった後に相手から結婚を申し込まれるとともに、結婚資金として必要である等と相談されて大金を送金してしまうという流れが一般的な事例です。
被害者の方は皆さん相手方のことを信用しており、そのような心情に付け込んで大金を騙し取る犯罪ですので、非常に悪質といえます。
一度海外に送金してしまった場合には、取り戻すことはほぼ不可能であると考える必要がありますので、何よりもお金を振り込まないということに尽きます。
騙された方は皆さん、相手方とは動画通話を利用して何度も会っている、国連等の有名な期間に勤めている人だから信用できる、この前公的な証明書をみせてもらったから大丈夫、等といいますが、犯罪グループとして騙そうとしている以上、そのグループには老若男女問わず協力者がいますし、証明書等はいくらでも偽造した物をみせてきます。
相手を信じたい等の気持ちも分からなくはないですが、このような詐欺被害にあったことで、貯金をすべて失った人や、借金した結果人生を棒に振った方等を複数見てきておりますので、絶対に送金をせず、仮に送金をする場合には、事前に警察や銀行、弁護士等に相談をして、どこかで詐欺ではないかといわれた場合には絶対にお金を送金することがないようくれぐれもご注意ください。
2 インターネットトラブルが発生した場合には弁護士にご相談ください
自分としてはトラブルに巻き込まれている意識がない場合でも、上記のロマンス詐欺のように気付かないうちにトラブルに巻き込まれてしまっている場合はあります。
インターネット上のやり取りで少しでもおかしな部分が発生した場合には、自分だけでは考えず、弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
インターネットトラブルの概要~その2~
インターネット上のトラブルと聞いて、どのようなトラブルを想定されるでしょうか。
2024年に弊事務所にご相談いただいたインターネット上のトラブルの内容としては、個人の方からのプライベートでのトラブルに絞りますと、①名誉毀損関連、②商標権や著作権等の不正ダウンロード(アップロード)を含む知的財産権侵害関連、③いわゆるロマンス詐欺といった詐欺被害関連、④SNSやゲームアカウントの乗っ取り被害関連、⑤インターネット上の広告表示に関する景表法や薬機法等に関連するご相談、が代表的なところです。
法人からのご相談や個人の方からの事業関連のご相談まで含めると、ご相談内容としてはより多くなります。
1 ②に関して
商標権侵害や著作権侵害は、インターネット上で非常に問題となっており、海賊版被害等を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
昨今は、特別なアプリや、bittorentをはじめとするファイル共有ソフト等を利用して非常に簡単に様々な著作物を(違法に)ダウンロードすることが可能となっておりますし、また、悪意等がなく、単に自分が読んで面白かった漫画を他の人にも教えてあげようという程度の気持ちで著作物をアップロードしてしまう場合もあります。
インターネット上には現状、様々な著作物がアップロードされていますが、不正にアップロードされているものも非常に多く存在します。そのようなデータをダウンロードしてしまうことも著作権法上問題となりえますので、データをダウンロード等する場合には注意が必要です。一つの目安としては、公式HP等以外のアプリやサイトを利用したデータのダウンロードは非常にリスクが高いものといわざるを得ません。中には適切に処理されたデータもあると思いますが、このようなアプリは違法なものが非常に多いということも一般的には当てはまりますので、公式HP等以外からデータをダウンロードする場合にはくれぐれもご注意ください。
2 インターネットトラブルが発生した場合には弁護士にご相談ください
インターネットトラブルは、いつ、どのような形で巻き込まれてしまうか分かりません。
本人が意図せずに加害者になってしまう場合もあり得ますし、何も悪いことはしていないにもかかわらず突然被害者となってしまうケースもあり得ます。 インターネットトラブルの対応は最初にどのように対応するかが重要である場合も多いですので、何かトラブルが発生した場合には、まずは弁護士にご相談いただき、どのように対応すべきを検討いただくことをお勧めいたします。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。