「誹謗中傷の犯人を特定したいけれど、費用倒れにならないか心配」
これは多くの相談者が抱える切実な悩みです。
発信者情報開示請求は高度な専門性が求められる手続きであり、ある程度の費用がかかります。ここでは、費用の内訳と相場、そして「相手にどこまで請求できるか」について解説します。
このページの目次
1 開示請求にかかる費用の内訳
費用は大きく分けて「弁護士費用」と「実費(裁判所等へ払うお金)」の2つです。
弁護士費用の相場は、手続きの段階や難易度によりますが、一般的な目安は以下の通りです。
(1)着手金(手続き開始時に払うお金)
①IPアドレス開示(仮処分など):20万円〜30万円程度
②住所氏名開示(訴訟など):20万円〜30万円程度
(2)報酬金(特定成功時に払うお金)
10万円〜30万円程度
実費も含めて合計すると、特定完了までに50万円〜80万円程度かかるケースが一般的です。
2 相手に費用を請求できるか?
「悪いのは相手なのだから、かかった費用は全額相手に払わせたい」
当然の感情ですが、現在の日本の裁判実務では、弁護士費用の「全額」を相手に認めさせることは難しいのが現状です。
損害賠償請求において認められる「調査費用(特定にかかった費用)」は、実際に掛かった費用の「1割〜数割程度」、あるいは「相当と認められる額(数万円〜数十万円)」に制限される場合があります(事案によってはかなりの割合を認められるケースも相当程度存在します)。
つまり、特定にかかった費用(例:60万円)が、慰謝料と調査費用の認定額(例:合計50万円)を上回り、金銭的には赤字(費用倒れ)になってしまうケースも珍しくありません。
3 それでも開示請求を行うメリット
金銭的な収支だけを見ればマイナスになる可能性があるにもかかわらず、多くの方が開示請求を行うのはなぜでしょうか。
①「お金の問題ではない」という正義感:泣き寝入りせず、相手に責任を取らせたいという気持ちの解決。
②再発防止・抑止力:「身元がバレた」「訴えられた」という事実が、加害者への強力な制裁となり、二度と誹謗中傷をしなくなります。
③刑事処罰への道:特定できれば、刑事告訴を行い、前科をつける(処罰を与える)手続きへ進むことができます。
4 費用対効果を一緒に考えましょう
当事務所では、ご相談時に「慰謝料の見込み額」と「かかる費用の概算」を提示し、経済的なメリット・デメリットを隠さずお伝えします。 その上で、「赤字でもやる価値がある」と判断された場合に、全力でサポートさせていただきます。まずは見積もりだけでもお気軽にご相談ください。

有森FA法律事務所では、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー・著作権に関するトラブルなど、ネットにまつわる様々なお悩みに対応しています。スマートフォンやSNSが日常に溶け込んだ今、ネット上の問題は誰にとっても身近なリスクとなっています。東京都をはじめ全国からのご相談に対応しており、WEB会議によるご相談も可能です。ひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
