企業の法務担当者や経営者にとって、景品表示法と並んで理解が必須となるのが、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、通称「薬機法」です。
薬機法は、医薬品や化粧品などの安全性と有効性を確保するための法律ですが、その規制は製品の製造・販売に留まらず、それらの広告表現にまで及びます。特に健康食品や美容関連商品を扱う企業は、薬機法違反による行政処分や逮捕のリスクがあるため、厳格なコンプライアンス体制が求められます。
このページの目次
1 薬機法の目的と規制対象
薬機法が規制するのは、主に以下の4つのカテゴリーの商品です。
①医薬品(薬局で購入する薬、医師の処方薬など)
②医薬部外品(特定の目的を達成するために使用されるもの。例:薬用化粧品、育毛剤、制汗剤など)
③化粧品(人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増すもの。例:ファンデーション、シャンプー、一般的な化粧水など)
④医療機器(病気の診断、治療、予防に使用されるもの。例:ペースメーカー、コンタクトレンズ、家庭用マッサージ器など)
薬機法の目的は、これらの製品の「承認されていない効能効果」や「安全性を保証しない」広告によって、消費者の健康被害や不利益が生じることを防ぐことにあります。
2 広告規制:誇大広告等の禁止
薬機法における広告規制の核心は、誇大広告等の禁止にあります。
具体的には、以下の表示を禁止しています。
①虚偽・誇大な表現の禁止
効能効果、安全性について、事実に反する、または著しく誇大な表現。
「絶対安全」「副作用なし」「確実に治る」**などの断定的な表現は厳しく禁止されます。
②承認等を受けていない効能効果の表示の禁止
医薬品等が、国から承認された効能効果の範囲を超えた内容を表示すること。
3 健康食品・サプリメント広告への適用
健康食品(サプリメント)は、医薬品でも化粧品でもない「一般食品」に分類されます。
しかし、健康食品の広告で医薬品的な効能効果(例:「胃潰瘍を治す」「ガンを予防する」)を謳った場合、その健康食品自体が「未承認の医薬品」であるとみなされ、薬機法違反と判断されます。
薬機法は、消費者の生命と健康を守るための法律であり、その規制は非常に厳格です。「少し盛るくらいなら大丈夫」という安易な判断は、刑事罰を含む致命的なリスクを企業にもたらします。
薬機法を踏まえた広告表現に関して少しでも不安な点がある場合は、まずはお問合せください。

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