定期購入(サブスク)の特商法改正。「解約できない」トラブルを防ぐための『最終確認画面』の作り方

「お試し500円で申し込んだら、実は4回縛りの定期購入だった」、「解約しようとしても電話が繋がらない」

こうした「詐欺的な定期購入商法」を撲滅するため、2022年6月に特定商取引法(特商法)が改正され、EC事業者に対する規制が大幅に強化されました。きちんとした対策を取らない場合、事業者は悪徳事業者等とのレッテルを貼られるリスクがありますので十分な注意が必要です。

1 「最終確認画面」の表示義務

改正法の目玉は、注文確定直前の「最終確認画面」における表示義務です。

事業者は、この画面で以下の6項目を明確に表示しなければなりません。

①分量:「毎月1箱お届け」など

②販売価格(総額):「2回目以降は○○円」「総額○○円」

③対価の支払時期

④引渡時期

⑤申込み期間(ある場合)

⑥解約条件(重要):解約方法(電話かWebか)、いつまでに申し出ればよいか

これらを「リンク先」や「別ページ」に飛ばして表示することは認められません。

同じ画面内で一目でわかるようにする必要があります。

2 誤認させる表示の禁止

「初回実質0円!今すぐ注文する」というボタンを押させ、実は定期契約であるような、消費者を誤認させる表示も禁止されました。

ECサイトのコンバージョンを左右する「注文する」ボタン付近の表示は、特定商取引法の改正により、現在最も厳格なチェックが求められる箇所の一つです。単にボタンを配置するだけでなく、その直近に「これが定期購入であること」や「継続期間の縛り」、「支払総額」などの重要事項を、消費者が一目で理解できるよう明記しなければなりません。

もし、意図的に定期購入であることを隠したり、誤解を招くような分かりにくい表示を行ったりすれば、顧客からの解約トラブルや返金騒動を招くだけでなく、消費者庁による行政処分の対象となるリスクが極めて高くなります。LPのデザイン性を優先するあまり、法的要件を疎かにすることは、企業の信頼を失墜させる致命的なミスに繋がりかねません。

3 消費者の「取消権」の創設

もし、最終確認画面の表示が不十分だったり、誤認させる表示があったりした場合、消費者は「誤認して申し込んだ契約を取り消す(無条件キャンセルする)」ことができるようになりました。

つまり、いくら「返品不可」と書いてあっても、画面が法律に準拠していなければ、事業者側は代金を返金しなければなりません。

この改正は、悪質業者だけでなく、一般のD2C事業者にも適用されます。 「うちは大丈夫だろう」と思っていても、カートシステムの仕様が新法に対応していなければ違法となります。今一度、自社の決済画面のスクショを撮り、弁護士のリーガルチェックを受けることをお勧めします。

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