コンピューター販売会社に対する措置命令

景品表示法に違反する広告等を行ってしまった場合には、措置命令や課徴金納付命令が下されるリスクがあり、これらの命令を下されてしまった場合には、企業の評判に大きな悪影響を生じさせます。そのため、事業者が広告表示を行う場合には、景品表示法に違反する広告を掲載してしまうことには十分注意する必要があります。

本日は令和5年にコンピューター販売会社に対して措置命令が下された事例をご紹介いたします(ご紹介の関係で一部概要となります。)。

1 事案の概要

広告においては、以下のような広告表現が使用されました。

①「WEB価格(税込) 187,880円 キャンペーン価格(税込) 148,425円 21%OFF(10/5 14時まで)」と表示、

②「“まとめ買いキャンペーン実施中”買えば買うほどお得! 対象商品のお買い上げ数量に応じて割引額がアップするお得なキャンペーンです。3台以上のお買い上げ→1台につき3,000円OFF!5台以上のお買い上げ→1台につき5,000円OFF!」と表示

しかしながら、実際には、①については、WEB価格は、自社ウェブサイトにおいて当該商品についていずれも販売された実績のないものであり、また、②については、消費者が期限後に当該商品を購入した場合であっても、当該キャンペーン価格から更に値引きした価格で商品を購入することができるものであったことが判明した。

2 消費者庁の判断

以上を踏まえて、消費者庁は、景表法第5条第2号(有利誤認表示)に該当することを理由に同法第7条第1項に基づき当該事業者に対して措置命令(具体的には、一般消費者に対する当該商品が有利誤認表示であったことの周知徹底、再発防止の徹底、同種の表示の禁止)を下した。

3 景品表示法に違反する広告にはご注意ください

景品表示法に違反する広告を行ってしまった場合には、消費者庁等から、当該事業者に対して措置命令や課徴金納付命令が下されるリスクがあり、また、消費者の評判に大きな悪影響を及ぼします。そしてその結果、事業者にとってはその後の事業を継続する上では極めて大きな問題となり得ることは言うまでもありません。

景品表示法及び具体的な運用に関して正確な理解をしていない場合には、思わぬ表示上の間違いを犯してしまうリスクがあります。

このような状況を避けるためにも、広告表現に関してご不安な点等がありましたら、お気軽にご相談ください。

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