自社の商品を「業界No.1」「顧客満足度第1位」と宣伝することは、強力なマーケティング手法です。
しかし、近年、この「No.1表示」に対する消費者庁の監視が極めて厳しくなっています。リサーチ会社に依頼して取得したNo.1称号であっても、その調査方法が杜撰であれば、景品表示法違反(優良誤認表示)として措置命令や課徴金の対象となります。
このページの目次
1 狙われる「No.1」のカラクリ
最近問題視されているのは、実態を伴わないNo.1です。 例えば、「サイトのイメージ調査」と称して、商品を実際に使っていないモニターに対し、「この商品のサイトを見て、満足度が高そうだと思いますか?」とアンケートを取り、その結果をもって「顧客満足度No.1」と謳うケースです。
これは「使用者の満足度」ではなく「Webサイトの印象」に過ぎません。それにもかかわらず、あたかも「多くのユーザーが使って満足している」かのように宣伝することは、消費者を騙す行為(優良誤認)にあたります。
2 適法なNo.1表示の3要件
適法にNo.1を謳うためには、以下の3つの条件を満たす「合理的な根拠」が必要です。
①客観的な調査であること
恣意的な調査(自社に都合の良い回答者だけを選ぶなど)ではないこと。第三者機関による調査が望ましいですが、その機関が公正である必要があります。
②調査結果と表示内容が正確に対応していること
「売上No.1」なのか「満足度No.1」なのかを正確に書くこと。「イメージ調査」なのに単に「No.1」と書くのはNGです。
③比較対象が明確であること
「競合他社○社と比較して」など、どの範囲でのNo.1なのかを明記すること。
3 課徴金のリスク
No.1表示が嘘(不当表示)であると認定された場合、その広告を行っていた期間の売上額の3%にあたる「課徴金」が課される可能性があります。
売上が1億円あれば、300万円の罰金です。さらに、社名公表によるブランド毀損は計り知れません。
「リサーチ会社が大丈夫だと言ったから」という言い訳は、行政には通用しません。
最終責任は広告主にあります。 No.1表示を行う際は、その調査設計が景表法のガイドライン(不実証広告規制)に耐えうるものか、事前に弁護士によるチェックを受けることが、企業防衛の要となります。
少しでもご不安な点がある場合には、すみやかに弁護士にご相談いただくことをお勧めします。

有森FA法律事務所は、「広告表現に不安があるけれど、何から始めていいか分からない」という方々の力になりたいと考えています。インターネット広告やSNSの普及で、広告に関する法律リスクも多様化してきました。広告チェックに関しては、全国からのご相談に対応しており、WEB会議や出張相談も可能です。地域を問わず、さまざまなエリアの事業者様からご相談をいただいています。身近な相談相手として、お気軽にご連絡ください。
