勤務会社の問題行動に関する投稿

インターネットの普及、SNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題ともなっております。インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。

もっとも、名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和2年9月15日、をご紹介いたします(なお、一部を省略した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

原告は、インターネット、携帯情報端末機を活用した広告代理店業等を営む株式会社の代表取締役であるところ、被告は当該会社の従業員として勤務していた者である。

被告が、自身のツイッター(現X)において、原告の会社に関して、架空請求とワンクリック詐欺を行っている会社である等という事実等を摘示した。これに対して、原告は、名誉毀損を理由として、被告に対して不法行為に基づく損害賠償請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①一般読者の普通の注意と読み方を基準とすると、被告による各投稿は、原告らが架空請求とワンクリック詐欺を行っている事実を摘示するものと認められ、これを読んだ読者に原告らがこれらの犯罪行為をしているとの印象を与えるものであるから、原告らの社会的評価を低下させるものと認められる。

②被告は、本件行為を原告らに対する個人的な憤りにより感情的になって行ったものであると述べており、もっぱら公益を図る目的で本件行為をしたものではないことを認めていることからすれば、本件行為について違法性は阻却されないというべきである。

3 インターネットの利用には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないというものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

仮に、自分が勤務する会社等の問題行動を何とか是正しようと考えたとしても、それを安易にSNS等に投稿してしまうと、会社に対する名誉毀損などに該当する可能性がありますので十分注意が必要です。

まずは感情的になることなく、冷静に投稿内容の可否を判断することが重要です。

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