インターネット上の著作権侵害

SNSや匿名掲示板では、多くの方が日常的に情報やコンテンツを発信しています。

しかしながら、気軽な気持ちで投稿した内容が著作権法に違反してしまうケースが後を絶ちません。

本日は、著作権侵害の具体的な事例や注意点について解説します。

1 著作権侵害とは?

著作権は、創作者が自らの著作物を他者に無断で利用されないよう保護するための権利です(著作権法第17条)。著作物には、文章、写真、音楽、映像、イラストなど、多岐にわたる創作物が含まれます。

著作権侵害が成立する主なケースとしては、「無断で複製、翻案、配布、公開」する行為が挙げられます(著作権法第21条〜28条)。特に、SNSや匿名掲示板に投稿した内容が他人の著作物に該当する場合、悪意がなくても侵害にあたる可能性がありますので注意が必要です。

2 具体的な事例

以下は、SNSや匿名掲示板でよく見られる著作権侵害の具体例です。

①他人の画像や動画の無断転載
あるユーザーが、人気アーティストのコンサート写真や映画のスクリーンショットをSNSに投稿し、「好きだからシェアしただけ」と主張しました。このような行為は、原則として著作権者の許諾が必要です。たとえ非営利目的であっても、著作権法第21条(複製権)や第23条(公衆送信権)の侵害に該当する可能性があります。

②引用ルールを守らない投稿
匿名掲示板で他人の記事やブログの一部をコピーして投稿し、その内容について議論が行われることがあります。

著作権法第32条では「引用」が認められていますが、この場合、適切な範囲や引用元の明示が必要です。これを守らずに「全文転載」や「元の文脈を歪めた使用」を行うと、著作権侵害となるリスクが高まります。

3 SNSや匿名掲示板で投稿する際の注意点

①「ネットにあるものは自由に使える」は誤解
インターネット上に公開されている画像や動画であっても、それを勝手に使用することは著作権侵害にあたる場合があります。

②二次創作には許諾が必要
キャラクターや物語を使用した二次創作を公開する際は、著作権者の公式ガイドラインや許可を確認することが重要です。

③引用のルールを守る
正当な引用を行う際には、「引用部分が主従関係にあること」「引用元を明示すること」が必要です。

④SNS運営者のガイドラインを確認する
SNSや匿名掲示板の利用規約には、著作権に関する条項が含まれています。これを無視すると、アカウント停止などの制裁を受ける可能性もあります。

4 インターネット上の著作権侵害にはご注意ください

SNSや匿名掲示板での気軽な投稿が、思いもよらず著作権侵害となることは少なくありません。 こうしたリスクを避けるためには、著作権法の基本を理解し、慎重に行動することが重要です。不用意なトラブルを防ぐためにも、投稿する前に著作物の取り扱いについて確認し、必要であれば専門家にご相談いただくことをお勧めいたします。

お問い合わせフォーム

 

ページの上部へ戻る

keyboard_arrow_up

0358774099電話番号リンク 問い合わせバナー