Archive for the ‘インターネットトラブル全般’ Category

経営コンサルタントに対する名誉毀損

2024-06-25

インターネットの普及、老若男女問わずSNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題ともなっております。

著名人に対する名誉毀損に関するニュースも連日報道されており、一般の方々の関心も以前にもまして増加しているものと思われます。

もっとも、インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が依然として非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和元年11月25日、をご紹介いたします(なお、一部を省略、要約した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

原告は企業の経営コンサルタント等をを営む株式会社の代表取締役であるところ、被告は、インターネット上ブログにおいて、原告がわいせつ行為を行っている等の投稿を繰り返し行った。そして、この投稿に関しては、原告が代表取締役を務める会社が書き込んだような体裁をもって投稿したり、報道機関によるもののような体裁をもって投稿していた。これに対して、原告が被告に対して不法行為に基づく損害賠償請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①不法行為の被侵害利益としての名誉とは、人の品性、徳行、名声、信用等の人格的価値について社会から受ける客観的評価のことであり、この客観的な社会的評価を低下させる行為には名誉毀損による不法行為が成立し得る。そして、ある表現行為の意味内容が他人の社会的評価を低下させるものであるかどうかは、当該表現についての一般の読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すべきである。

②本件各記事は、一般の読者の普通の注意と読み方によれば、原告が強制わいせつの被疑者として取調べを受けていること、原告が強制わいせつの被疑事実で逮捕されたこと、原告が強制わいせつに該当する行為に及んだが被害女性と示談ないしは和解をしたこと等を認識させるものであり、原告の品性、徳行等についてその社会から受ける客観的評価を低下させるものである。

3 インターネットの利用には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないというものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

医療法人に関する口コミサイト上の名誉毀損

2024-06-20

インターネットの普及、SNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題となっております。インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。

もっとも、名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和元年11月29日、をご紹介いたします(なお、一部を省略、要約した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

原告は医療法人であるところ、サービス・商品についての口コミを投稿・閲覧できるインターネット上のウェブサイトにおいて、「患者さんには寄り添っていない」、「採血、検査はお金稼ぎ」、「危なく本物の鬱病にされる所でした」等の投稿を繰り返し行われた。これに対して、原告は、当該投稿によって原告の名誉が毀損された等と主張し、プロバイダに対して投稿者に関する発信者情報開示請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①本件投稿は、一定の事実を摘示した上で、本件クリニックについての意見ないし論評を表明したものというべきであり、一般の読者の普通の注意と読み方を基準として、投稿全体を通してみれば、原告が開設する本件クリニックの社会的評価を低下させ、ひいては、原告の社会的評価をも低下させる内容のものであると認められる。

②本件投稿は、本件クリニックに対する不安感を閲覧者に与え、その医学的信用を損なう表現方法を用いるものである。このような点に鑑みると、本件投稿は、社会的に相当な範囲内にとどまるものとはいえず原告の社会的評価の低下は受忍限度を超えるものというべきである。

3 インターネットの利用には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないというものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

表現の自由ということは非常に重要であることは間違いありませんが、他者の名誉を傷つけることは許されておりません。特に名誉毀損は、民事上問題となるだけでなく刑事事件となる可能性もあり、刑事事件となった場合には、その後の人生にも大きな悪影響を与えますので、十分に注意することが必要です。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

医療法人に対する名誉毀損

2024-06-15

インターネットの普及、SNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題となっております。インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。

もっとも、名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和元年12月3日、をご紹介いたします(なお、一部を省略、要約した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

原告は医療法人であるところ、サービス・商品についての口コミを投稿・閲覧できるインターネット上のウェブサイトにおいて、「不衛生」、「タオルの交換は週1度」、「vio使用した機械は市販の除菌シートで拭くだけ」、「トラブル時は対応してもらえません」、等の投稿を繰り返し行われた。これに対して、原告は、当該投稿によって原告の名誉が毀損された等と主張し、プロバイダに対して投稿者に関する発信者情報開示請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①本件投稿は、原告が不衛生な対応をしているとの事実を読み取るものと認められ、これが原告の社会的評価を低下させることは明らかである。そして、当該投稿に関して真実性はないものと認められる。

②また、原告には肌荒れトラブルが生じたとの訴えがあった際の対応や電話対応についてマニュアルがあり、従業員に対してこれについての指導がされていると認められ、上記摘示事実があったとは考えにくいといえる。加えて、その他本件の証拠によっても上記摘示事実があったことをうかがわせる事情がないことも踏まえれば、当該投稿には真実性がないといえる。

3 インターネットのご利用には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないというものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

表現の自由ということは非常に重要であることは間違いありませんが、他者の名誉を傷つけることは許されておりません。特に名誉毀損は、民事上問題となるだけでなく刑事事件となる可能性もあり、刑事事件となった場合には、その後の人生にも大きな悪影響を与えますので、十分に注意することが必要です。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

獣医師に対する名誉毀損

2024-06-10

インターネットの普及、SNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題ともなっております。インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。

もっとも、名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和元年12月11日、をご紹介いたします(なお、一部を省略、要約した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

被告は、インターネット上の匿名掲示板において、獣医師である原告が行っているボランティア診療に関して、「売名行為」、「注射で死ぬ事も多い」、「素性の怪しい獣医」、「身勝手なワクチン大量投与」、「エセ診療」等の投稿を繰り返し行った。これに対して、原告は、被告が投稿した当該記事によって原告の名誉が毀損された等と主張し、これに対して、被告に対して不法行為に基づく損害賠償請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①表現行為による名誉毀損の不法行為は、問題とされる表現が、人の品性、徳行、名声、信用等の人格的価値について社会から受ける客観的評価を低下させるものであれば、これが事実を摘示するものであるか、又は意見ないし論評を表明するものであるかを問わず、成立し得るものである。そして、ある表現の意味内容が他人の社会的評価を低下させるものであるかどうかは、当該表現についての一般の読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すべきものである。

②本件各投稿は、原告の社会的評価を低下させるものであることが明白である。

3 インターネットの利用には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないというものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

表現の自由ということは非常に重要であることは間違いありませんが、他者の名誉を傷つけることは許されておりません。特に名誉毀損は、民事上問題となるだけでなく刑事事件となる可能性もあり、刑事事件となった場合には、その後の人生にも大きな悪影響を与えますので、十分に注意することが必要です。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

オンラインゲームのファンの間でのトラブル

2024-06-05

インターネットの普及、老若男女問わずSNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題ともなっております。

インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が依然として非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和元年12月19日、をご紹介いたします(なお、一部を省略、要約した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

被告は、インターネット上の匿名掲示板において、特定のゲームのファンである原告について、「頭空っぽの屑」、「病気の類」、「境界性人格障害」、「いい大人のくせにアホ」、「社会の常識すら守れない人間」、「見境なくクソリプつけてくる害悪野郎」、「人の迷惑考えない典型的アスペ」等の投稿を繰り返し行った。これに対して、原告は、被告が投稿した当該記事によって名誉感情及びプライバシー権が侵害されたと主張し、これに対して、被告に対して不法行為に基づく損害賠償請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①各投稿内容の前後の文脈に照らせば、いずれも同ゲームのファンから成るコミュニティ内の特定の同一人物を指していることが明らかである。そして、同ゲームのファンのコミュニティの中で当該ハンドルネームを用いて活動しているのは原告であることが認められるから、各投稿は、原告を対象とするものであると認められる。

②各投稿内容は、いずれも原告を侮蔑し、罵倒する内容であることが明らかである。そして、これらの投稿は、スレッド内で発生した原告に対する個人攻撃の論調に同調して行われたものであることが認められるところ、このような投稿の態様にも照らせば、上記各投稿は、それぞれ社会通念上許容される限度を超えた侮辱行為に当たるものというべきであり、これによって原告の名誉感情が侵害されることは明らかである。

3 インターネットのご利用には十分ご注意ください

名誉毀損は、民事上問題となるだけでなく刑事事件となる可能性もあり、刑事事件となった場合には、その後の人生にも大きな悪影響を与えますので、十分に注意することが必要です。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

源氏名と名誉権侵害

2024-05-31

インターネットの普及、SNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題ともなっております。インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。

もっとも、名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和元年12月26日、をご紹介いたします(なお、一部を省略、要約した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

被告は、インターネット上の匿名掲示板において、接客業に従事する原告の源氏名を掲載しつつ、同人が氏名を自腹で買取り、氏名件数ランキングの上位の順位を獲得した旨を掲載した。これに対して、原告は、被告が投稿した当該記事によって原告の名誉が毀損されたと主張し、これに対して、被告に対して不法行為に基づく損害賠償請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①源氏名の記載にとどまり、本名の記載がない点で同定可能性の有無が問題となるが、本件スレッドは、その標題に照らせば、本件店舗に関する話題を投稿するためのものであると解されるところ、本件記事が投稿された当時、原告は、本件店舗において当該源氏名を用いて稼働していたこと、及び本件店舗のウエブページ上の原告のプロフィールを紹介する部分には、原告の顔写真も掲載されていたことに照らせば、原告に関するものであるとの同定可能性が十分に認められるものというべきである。

②原告が接客業のコンパニオンという客の評判が重要と考えられる職業に就いていたことに照らせば、本件記事は原告の社会的評価を低下させるものと認めるのが相当である。

3 インターネットの利用には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないというものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

表現の自由ということは非常に重要であることは間違いありませんが、他者の名誉を傷つけることは許されておりません。特に名誉毀損は、民事上問題となるだけでなく刑事事件となる可能性もあり、刑事事件となった場合には、その後の人生にも大きな悪影響を与えますので、十分に注意することが必要です。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

芸能事務所に関する名誉毀損

2024-05-26

インターネットの普及、SNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題ともなっております。インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。

もっとも、名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和2年1月30日、をご紹介いたします(なお、一部を省略した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

原告は、損害保険の代理並びにインターネットのホームページの企画立案及び制作保守等を営む株式会社であり、被告は、原告との間で、芸能活動に関する専属マネジメント契約を締結した。

原告は、被告がSNS上などにおいて原告の名誉を毀損させたこと等を理由として損害賠償請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①被告は鬱病を患っていることを秘して本件契約を締結したことから、健常者として想定された芸能活動を遂行することができず決まった予定についても様々な理由を付けて取り消していたものといえる。したがって被告は、債務不履行については免責事由が認められない上、不法行為についても違法性阻却事由が認められず本件意思表示についてもやむを得ない事由が認められない。

②原告は、本件契約の締結期間中被告によるダンスレッスンへの参加状況等を把握しながらも被告の弁解を信じて今後は予定されたダンスレッスンに参加などするものと期待していたことが認められるから、原告の損害につき、過失相殺をすべきではない。

3 インターネットの利用には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないというものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

表現の自由ということは非常に重要であることは間違いありませんが、他者の名誉を傷つけることは許されておりません。特に自身が勤務する会社や所属する団体に関しては不平不満が貯まるケースも多いですが、だからといってそのまま投稿してしまうと名誉毀損などに該当する可能性があります。 インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

教授会における侮蔑的発言

2024-05-21

インターネットの普及、SNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題ともなっております。インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。

もっとも、名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和2年2月26日、をご紹介いたします(なお、一部を省略した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

原告と被告は同じ大学の教授であるところ、教授会において被告が原告との間の裁判の結果などを述べたことについて、原告が、名誉毀損及びプライバシー侵害であることを理由として、被告らに対して不法行為に基づく損害賠償請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①敗訴した事実があったからといって、裁判所が、原告の主張する被害事実を認定しなかったことを意味するにすぎず、不当提訴であることを当然に意味するものではないから、上記事実を明らかにしたことが上記民事訴訟を提起した者の社会的評価を低下させるとはいえない。

②本件発言は、教授会という閉鎖された場で口頭でされたにすぎず、その内容も公開の手続で行われた訴訟に関するものであり、原告の社会的評価の低下をもたらす内容とまではいえず、原告の受ける不利益の程度が大きいとは認められない。以上によれば,本件発言は,受忍限度を超えて原告のプライバシーを違法に侵害するとはいえない。

3 インターネットの利用には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないというものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

表現の自由ということは非常に重要であることは間違いありませんが、他者の名誉を傷つけることは許されておりません。特に名誉毀損は、民事上問題となるだけでなく刑事事件となる可能性もあり、刑事事件となった場合には、その後の人生にも大きな悪影響を与えますので、十分に注意することが必要です。

インターネット上に何らかの投稿を行う場合には、まずはその投稿を行って問題となるかどうかを冷静に考えることが何よりも重要である点には再度ご注意ください。

相手方から煽られた結果の誹謗中傷

2024-05-16

インターネットの普及、SNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題ともなっております。インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。

もっとも、名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和2年3月13日、をご紹介いたします(なお、一部を省略した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

原告はある株式会社の代表取締役の地位にある人物であり、被告はある研究所の上席研究員の地位にある者である。そして、被告が原告に関してツイッター(現「X」)上において繰り返し侮蔑的な発言を繰り返したとして、原告は、名誉毀損であることを理由として、被告らに対して不法行為に基づく損害賠償請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①被告の一連の投稿は、侮辱的な表現を含むものであるが、そもそも従前からの原告による侮辱的な表現に誘発されたものとも考えられることから、被告による一連の表現が社会通念上許される限度を超える侮辱行為とは認められない。

②また、各投稿それ自体が被告の慰謝を要するほどの社会的評価の低下をもたらすものとは言えず、社会通念上許される限度を超える侮辱行為とも認められないし、また、原告の名誉感情を違法に侵害するものとも認められない。

3 インターネットの利用には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないというものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

相手方から煽られたことから誹謗中傷に類する投稿を行った場合には、場合によっては違法性が阻却される可能性はあります。しかしながら、そもそもこのようなトラブルに巻き込まれること自体が多くの人にとっては非常に重い負担となりますので、トラブルに巻き込まれないようにすることが重要です。

何らかの投稿を行う場合には、不特定多数の人が見ることができますので、常に名誉毀損や侮辱に発展する可能性があります。この点はくれぐれもご注意いただき、まずは投稿を行わないで済まないかどうか、投稿することを中止することを念頭に冷静に対応していただくことが重要です。

記者に関する名誉毀損

2024-05-11

インターネットの普及、SNSの幅広い利用によって、昨今インターネット上の名誉毀損は社会問題ともなっております。インターネット上のやり取りは基本的には匿名であるという認識を有する利用者が非常に多く存在し、匿名であることから行き過ぎた言動となってしまう場合も多くあるようです。

もっとも、名誉毀損は民事上の問題だけではなく刑事事件になるリスクもあるので、十分注意が必要です。

本日は、1つの事例として、東京地方裁判所判決令和2年3月23日、をご紹介いたします(なお、一部を省略した、概要のご紹介となります。)。

1 事案の概要

被告は、日刊新聞その他の新聞の制作等を目的とする株式会社であり、原告は被告の社員である。原告は、被告が配信した記事によって原告の名誉が毀損されたと主張し、これに対して、被告に対して不法行為に基づく損害賠償請求を行った。

2 裁判所の判断

裁判所は、大要、以下の通り判断しました。

①一般読者の普通の注意と読み方を基準とすると、本件各記事の各見出し及び内容は被告の組織に属する個々の構成員を批判していると理解されるものとは認められない。

②むしろ、その文脈に照らし、被告の取材班の得た情報自体に誤りがあったというのではなく、見出しを付ける際に誤った印象を与えるような表現を採用したこと及びそのような表現を本文の記述に残したことに問題があるとした上で、被告の組織としての取材体制や報道の在り方を内省するとともに、被告内外の委員会において、前件記事の審査並びに上記取材体制及び報道の検証を行う旨の発表をするものである。

③本件各記事が一般読者の普通の注意と読み方を基準として原告に向けられたと理解されるものとは認められない。

3 インターネットの利用には十分ご注意ください

投稿した人物にとっては、単なる意趣返し、あるいは大したことない内容であり単なる感想に過ぎないというものであっても、客観的に見ると当人の社会的評価を下げるものである場合には名誉毀損に該当する表現となってしまいます。

名誉毀損に関するトラブルが発生してしまうと、心情的な問題としてトラブルが大きくなることも往々にしてありますので、トラブルの発生を防ぐことが重要です。何らかの投稿を行う場合には、まずは投稿を行って問題ないかどうかを冷静に判断していただくことが重要であることは改めてご確認ください。

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