リツイート(リポスト)や「いいね」でも訴えられる?

「共感したから『いいね』を押しただけ」

SNSにおいて、これらの行為は日常的に行われています。

しかし、そのワンタップが、時には数百万円の損害賠償請求に繋がる可能性があることをご存知でしょうか。

今回は、拡散行為(リポスト/リツイート)と、賛同行為(いいね)の法的責任について、最新の裁判例を交えてみていきます。

1 リツイートは「投稿と同じ」とみなされる

他人の誹謗中傷投稿をリツイート(リポスト)する行為について、裁判所は厳しい判断を下しています。

過去の裁判例において、裁判所は「リツイートは、元の投稿内容をそのまま自身のフォロワーに表示させる行為であり、自身の発言として発信したのと同等の責任を負う」と判断しました。

つまり、「他人が書いた悪口だから自分は関係ない」という言い訳は通用しません。

コメントなしのリツイートであっても、その内容が名誉毀損に当たる場合、リツイートした人自身も損害賠償責任を負うことになります。

2 「いいね」を押しただけで違法になる?

これまでは、「いいね」を押す行為は単なる好意的な反応に過ぎず、違法性は問えないと考えられていました。

しかし、状況が変わりつつあります。

2022年の東京高裁判決において、執拗に他者を侮辱する投稿に対して繰り返し「いいね」を押した行為が、名誉感情を侵害する違法行為であると認定されました。

もちろん、すべての「いいね」が直ちに違法になるわけではありませんが、

①悪意を持って執拗に行われた場合

②社会的な影響力がある人物が行った場合

③ハラスメントの一環として行われた場合

などは、法的責任を問われるリスクがあります。

3 安易な拡散(拡散希望)のリスク

「犯人はこいつだ!拡散希望!」

ネット上の私刑(リンチ)や、デマ情報の拡散に加担してしまうケースも後を絶ちません。

もし拡散した情報が「人違い」や「デマ」だった場合、元の投稿者だけでなく、拡散した全員が法的責任を問われる可能性があります。

「みんながやっているから大丈夫」ではありません。被害者が本気になれば、拡散者を片っ端から特定して訴えることも物理的には可能です。

4 もし訴えられたら、または被害に遭ったら

自分が拡散してしまった側で、開示請求の意見照会書が届いた場合は、すぐに弁護士に相談し、適切な回答書を作成する必要があります。場合によっては早期の示談が最善策となります。

逆に、自分の悪口が拡散されて被害に遭っている場合は、元の投稿者(発信源)を特定すると同時に、悪質な拡散者に対しても法的措置を検討しましょう。デマの拡散を止めるには、毅然とした対応が必要です。

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