CPT条件について

インコタームズは、パリに本部を置く国際商業会議所が、商慣習の中で形成された共通の了解事項や合意事項を定型的な貿易上のルールとして整理したものです。
おおよそ10年ごとに最新版が発行されており、現在はインコタームズ2020が最新です。
もっとも、現在では、まだインコタームズ2010の利用が多い状況ですので、本日は、インコタームズ2010の内の一つであるCPT条件を紹介します。

 

1 CPT条件について

CPT条件は、輸送費込条件とも呼ばれております。
CPT条件は、基本的な考え方はFCA条件と同じであり、FCA条件の派生形の条件であると考えられます。
具体的には、CPT条件は、売主が合意された場所で売主によって指名された運送人またはその他の者に対して物品を引渡し、かつ、指定仕向地へ物品を運ぶために必要な運送契約を締結し、その費用を支払わなければならないことを意味します。

 

2 CPT条件の注意点

CPT条件に関して、注意すべき点は以下のとおりです。

①売主は、物品が仕向地に到着した時点ではなく、売主が運送人に物品を引き渡した時に、引渡しの義務を果たしたことになります。
②売主は、物品が引き渡されるまでの期間、物品に関する費用を負担し、引渡し時点まで、物品の滅失・損傷の危険を負担することになります。
③売主は、買主に対して、保険契約を締結する義務を負いません。
④売主は、適用できる場合には、自己の危険と費用により、製品の輸出のため、及び第3国通過のために、必要な輸出許可その他の認可を取得し、かつ、一切の通関手続きを行わなければなりません。

 

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